隔月発行の絵本情報紙「絵本フォーラム」に掲載された飫肥 糺(おび ただす)さんのコラム「”たましい”をゆさぶる子どもの本の世界」の一覧です。
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NOW 連載123 『葉っぱのフレディ—―いのちの旅――』
生きること・死ぬことをみんなで考える 示唆に富む絵本(童話屋)
数量では測れない重さがある。喜怒哀楽の感情などがそうで、最も尊重されなければならないのが「いのち」の重さだろう。コロナ禍の一年、そんな人命の重さが軽く扱われていないか。死者や感染者数の多少で他国や他地域と較べて優劣を語る風潮はどうにも不遜に思えて気分が滅入る。

師走も半ば。新型コロナ感染の波は止まらない。連日のように過去最多という各都道府県の感染状況が報道される。「これからの3週間が勝負だ」と担当相が拳をふりあげる。首相は「いのちと暮らしをしっかりと守る」とボソッとつぶやく。つまりは自主的行動変容を求める精神論……。一方で自ら仕掛けた旅行・飲食を煽るGO TOキャンペーンは続行というのだから矛盾だらけだ。続行を固執する背景は奈辺にあるやだ。かくして感染拡大はつづく。医療従事者は極度に疲弊し医療体制は逼迫、崩壊の瀬戸際にある自治体も出てきた。
・・・つづく
”たましい”をゆさぶる子どもの本の世界 アーカイブス
- 01.透きとおった子どもの目
- 02.ぼく にげちゃうよ
- 03.いない いない ばあ
- 04.ちびゴリラのちびちび
- 05.いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう
- ・・・・・・・・・・ < <中略> >・・・・・・・・・・
- 79.おにいちゃんになるひ
- 80.ともだち
- 81.だるまさんが
- 82.ほげちゃん
- 83.ぼくは海になった
- 84.ぐるんぐるん つむじかぜ
- 85.へいわって すてきだね
- 86.おばけなんてないさ
- 87.おじいちゃんとのやくそく
- 88.ピカソはぼくの親友なんだく
- 89.世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
- 90.貧困地域に生きる人々の明るさとあふれる善意
- 91.すなおに強く、語ろう。「せんそう しない」と…、
- 92.因果応報か。無常か。人間社会の混沌や不条理を揶揄する不思議な笑劇
- 93.人道的正しさを自覚した外交官、ビザを発給へ
- 94.本当の「こわさ」を教えてくれる「こわくない」という絵本
- 95.素朴さってなんだろう。ルソーの絵が語るもの
- 96. 良質な旅の物語ガイドを絵本作家の実直な目と知識が生んだ『出発進行! 里山トロッコ列車』小湊鉄道沿線の旅
- 97. 言葉では表現できない「ぼく」と「にいちゃん」の関わり『ぼくのにいちゃん すごいやろ!』
- 98. ゴッホのアルル時代と子どもたち、名作誕生のある裏面を描く『あるアーティストと悪がきだったぼくのこと』
- 99. ナンセンスなひびきに惹きこまれ、かぎりなく空想がひろがる『りんごかもしれない』
- 100. ヒト ハ ワスレル ヒト ハ クリカエス ヒトの属性を問う『ヒト ニ ツイテ』
- 101. こんな宿題、あったらいいな。『しゅくだい』
- 102. いそがしいママの気持ちをおしはかる小さなおねえちゃん『ちょっとだけ』
- 103. 応えられそうで、答えられない…、平和って、どんなこと?『平和って、どんなこと?』
- 104. 平明なおはなしで解き明かす井上ひさしの日本国憲法入門『「けんぽう」のはなし』
- 105. 色・形・数…、モノ・コトの概念を目と耳の感覚受容で楽しく描く『とりがいるよ』
- 106. ふざけているが、面白い。こんな本もときには読んでみる『えがないえほん』
- 107. 「カナシミ」をいっぱいかかえて生きる。『でんでんむしのかなしみ』
- 108. 文は人なり 読み続けられる作品の文章表現が表出する『ふしぎなたいこ』
- 109. からすは嫌われ者ではない『からすのパンやさん』
- 110. 豊かな心の動きがゆきかう地域に生きる子どもの戸外遊び『かんけり』
- 111. 面白い。ふんわりと心を包むシンプル・ストーリー。『ぞうくんのさんぽ』
- 112.普遍性のあるたいせつなことをやさしく語りかける。 読みつがれる70年の年月『たいせつなこと』
- 113.隣の芝生は青くない