飫肥さんのコラム 連載 たましいをゆさぶる子どもの本の世界Index

隔月発行の絵本情報紙「絵本フォーラム」に掲載された「たましいをゆさぶる子どもの本の世界」コラムの一覧です。

2019年07月以前のアーカイブスもココから過去の記事まで閲覧できます。

飫肥さんのコラム 連載  たましいをゆさぶる子どもの本の世界 Index

最新の飫肥さんのたましいをゆさぶる子どもの本の世界は、ここからもご覧いただけます。

NOW 学校って、どんなところだろう? 子どもたちと素朴に語り合おう。
『がっこうだって どきどきしてる』(#121) おび ただす

 世界中で新型コロナウイルスの感染拡大がつづく。わが国でも政府行政の不思議な対応で感染に拍車がかかる。献身的な医療従事者や保健師たちにすがり、心許ない休業補償や給付だけで自粛要請するばかりでは感染を止めることはできない。

 びっくりなのは、公衆衛生や感染症医療体制、そして官庁の行うICT業務システムなど社会基盤のひどい弱さだ。これが、先進国などと胸をはる国かと呆れてしまう。経済合理性だけで、保健所を半減し国公立病院の統合縮小やベッド数の削減を図ってきたのではないか、と訝るばかりだ。こうして、コロナ禍は利益優先主義に奔るわが国の負の側面をしっかり露見した。格差社会の実態もリアルに見えた。なにしろ、富はひとにぎりに偏在し、15%もの世帯が貧しい国、一人親家庭に至ってはほぼ半数が貧しさにあえいでいるのだ(2018年OECD調査)。感染拡大で少なくない人びとが職を失い休業に追いやられた。なおつづくコロナ禍は、弱者をどんどん過酷で貧しい生活に追い込む。・・・つづく

アダム・レックス/文  クリスチャン・ロビンソン/絵  
なかがわちひろ/訳
WAVE出版

たましいをゆさぶる子どもの本の世界のアーカイブスから

2019年07月以前の たましいをゆさぶる子どもの本の世界は、ここでご覧ください。