第16期 絵本講師・養成講座会場風景

大阪会場第5編  絵本講座をやってみよう   2019年12月14日(土)

報告者  芦屋4期 安達 光生

「最終リポートへ向けてファイト!」

 第16期「絵本講師・養成講座」大阪会場第5編が2019年12月14日、CIVI研修センターで開催されました。第4編が台風のため中止になったことで、久しぶりの「絵本講師・養成講座」となり、受講生は会場に早めに来られて、楽しいお話の花が、お部屋の中にいくつも咲いていました。第5編は講演が3つと最終リポートの書き方の説明があり盛りだくさんの内容となりました。

 午前の部は「絵本を読んであげましょう」と題しての森ゆり子理事長の講演でした。理事長の講演は幾度となく聞いているのに、私はいつもどこかで涙を流してしまいます。「子どもに愛を伝える5つの方法」では、親が子どもに読み聞かせをするときに5つすべてを満たしていると話され、言葉、スキンシップ、共有時間、贈り物、子どもが今求めていることに応える重要性が伝わりました。絵本は何回も読むことで、愛を伝えられる素晴らしいものだと感じました。そして子どもの心に同調する内容の絵本選びが大切と思いました。今日は『さっちゃんのまほうのて』を読まれたところで涙が出ました。

 午後の部最初の片岡 直樹氏の講演は、今もっとも気になる話題「乳幼児期の電子メディア接触と言葉の遅れ」でした。多くの実例をスライドで見せながらのお話は、乳幼児期という限られた期間だけでも良いので、電子メディアをやめてみませんか! と言う提案でした。話し言葉がでないまま、読み書き言葉を覚えると会話ができません。話し言葉と読み書き言葉は違います。話し言葉の習得は、お母さんと赤ちゃんの心の響き合いの中で、お母さんの言葉のオウム返しや口まねをしているうちに自然と身につきます。しかしこの自然に身につくことが、電子メディアによって邪魔をされているのが、子育ての現状です。親は皆、子どもの健やかな育ちを願っています。それを妨害しているもののひとつが、電子メディアではないでしょうか。電子メディアに囲まれている生活を正しく理解してほしいと思いました。

 本日最後の藤井勇市顧問の講演は多岐にわたりました。まず日本の現状。ご自身の講演依頼での内容の削除の体験から政治的な話、食物自給率の話まで。私はスマホの情報流失を聞いて、スマホの使い方をもう少し考えなくてはと思いました。そして心温まる、故中川正文氏とのエピソード。遺作となった『きつねやぶのまんけはん』の裏話。きつねやぶのイメージを膨らますために、奈良県吉野地方まで取材に行かれたこと。中川先生の要望で「せいやん」の顔を伊藤氏が書き直されたこと。「せいやん」の顔はハンサム? になったかどうかは、絵本を見てのお楽しみ。

 次に大長咲子副理事長による「絵本講師・養成講座」の学び方。第6編、最終リポートの書き方のお話がありました。私も最終リポートのことはとても印象に残っています。産みの苦しみはありますが、書いたことによって、頭の中が整理され、必ずこれからの絵本講座の強い味方になってくれると思います。16期受講生の皆さん、もうひと頑張り。閉講式には晴れ晴れとした笑顔で、お会いできることを楽しみにしています。

(あだち・みつお)

会場風景

(大阪会場第5編 会場風景)