第16期(2019年度)「絵本講師・養成講座」Tokyo#4

第16期 絵本講師・養成講座会場風景

東京会場第4編  2019年11月16日(土)

報告者 東京7期  中田 朋子

東京7期  中田 朋子

絵本講座の組み立て方


第16期「絵本講師・養成講座」東京会場第4編

中村 利奈
中村 利奈

第16期「絵本講師・養成講座」東京会場第4編が2019年11月16日(土)、飯田橋レインボービルで開催されました。

午前の講義は、故 中川正文先生のご講演、「絵本・わたしの旅立ち」をDVDで視聴しました。

絵本を読むということは、同じ平面にたって、絵本を仲立ちにして、同じ場所で経験を共有する、分かち合うということで、子どもだけではなく、一緒に読んでいる大人も成長する、子どもによって、大人が育てられているというお話でした。自分の子どもが大きくなった今、絵本を仲立ちにして、思いをわかちあってきたことは、本当に大切な日々で、私自身も成長できましたし、一緒に絵本を読まなくなった今でも、1冊の絵本で、共通の思い出があるということは、かけがえのないことだなと改めて思います。

だからこそ、どんな絵本を子どもたちに届けたらよいのか。中川先生は原爆が落ちた時に広島にいらっしゃったそうです。『すみれ島』(今西祐行/文、松永禎郎/絵、偕成社)の作者の今西祐行さんと対談したときに、すれすれのところで助かった話は、すらすら話すことができたが、知り合いが亡くなった話になると、とたんに話せなくなったというお話でした。中川先生は、友だちに「絵本を読んでも、3日もすれば、みんな忘れてしまうから、いい加減やめたら」といわれたそうです。でも、中川先生はこの『すみれ島』を繰り返し繰り返し、声がでる限り、読んでいくというお話でした。

 

「明日、地球が滅びることがわかっていても、今日もリンゴの木を植える」人間の生き方の一番大事なこと。この言葉を、しっかりと心に刻み、活動をしていきたいと思いました。

午後の部は、「子どもに絵本を届ける大人の心構え」と題して、藤井勇市専任講師の講座でした。最初に、今の世の中の現状、暗黒・監視社会の到来や、福島原発事故の責任をだれもとらず、さらに汚染土を全国にばらまき、汚染水を海に捨てようとしていること、ゲノム食品が店頭に並び始めていることなど、お話をしてくださいました。「政治に無関心でいたとしても、政治と無関係ではいられない」ということ、私も政治のことは難しいからわからないと無関心でいましたが、藤井先生のお話を聞くようになって、自分たちの生活を守るためにも、これからの子どもたちが生きていく世界のためにも、きちんと知らなければいけないと思うようになりました。

次に、中川先生との思い出で、「絵本で子育て」センターを立ち上げる時のお話。『きつねやぶのまんけはん』(中川正文/作、伊藤秀男/画、NPO法人「絵本で子育て」センター)が出来上がるお話は、絵本が好きな人にはうれしいお話で、みなさんとても楽しそうでした。

最後は「絵本講師」としての心構えのお話でした。子どもを不幸にする一番確実な方法はなにか、三つの「ない社会」の中で生きている現状、「ない社会」とはどういうことか、そして、そんな社会のなかで私たちはどうしたらよいのかをお話してくださいました。

絵本講師としてだけではなく、大人として人間としてどうしたらよいのかというお話で自分のできることから、一歩ずつやっていかなければと気持ちを新たにしました。

グループワークでは、講義の感想がたくさんでていました。

・中川先生のお話は、DVDだけれども、受講することができて、とてもよかった。中川先生のように、どんな場所でも、繰り返し読み続ける1冊の絵本を見つけたい。

・午前と午後の講義を通して、絵本講師としての土台を教えてもらった。

・絵本を読むのに、こんなことまで知らなければいけないのかと思っていたけれども、

 今日のお話を聞いて、今まで聞いてきたことが、すとんと自分の中で理解できた。自分も信念をもって、絵本講座をしていきたい。などの感想がでていました。

そして、課題についてそれぞれ、自分ならどんな絵本講座にするのかを、話し合い、考えを深めていました。

中川先生も、藤井先生も人間としてどうしたらよいのかを伝えてくださり、私も気持ちを引き締めて生きていこうと思いました。

 

(なかた・ともこ)