22年度 第2回「はばたきの会」合同交流会

2022年10月23日(日)芦屋市民センター


交流会全体写真

池田加津子

 2022年度第2回全国合同交流会が、2022年10月23日(日)、秋晴れの中、芦屋市民センターで開催されました。36名の絵本講師が集う中、池田加津子副会長(芦屋2期)の司会で始まりました。

森ゆり子

 はじめに、森ゆり子理事長より、開会の挨拶がありました。事務局に「絵本講座をしていないけど、交流会に参加しても良いのでしょうか」、という質問がありましたのでこのようにお応えしました。「だいじょうぶです。大きな会場で絵本講座をすることだけが絵本講師の活動だと思っていません。講座活動をされていなくても、ご自身の子育てや生活に、又保育の現場で活かしていく、ということも素晴らしいことです。ぜひ、ご参加ください」と。優しい口調で話してくださいました。久しぶりの参加者も緊張がほぐれ、会場全体、安心感に満ちたスタートとなりました。

 

 自己紹介のあと、各支部の紹介がありました。関西には11の支部があり、それぞれの地域で絵本を通じた自主活動を行っています。

 

いっぽ

 2022年4月に発足したばかりの「おいでやす京都」、オンラインを通して通算50回以上も絵本に関する情報交換をしているという「いっぽ」など、様々な取り組みを知ることができました。

笑がお

てるてるぼうず

池田豊中


笑がお


熊懐賀代

 次に、熊懐賀代さん(芦屋4期)から「さなぎからちょうへの会」の説明がありました。この会は「絵本講師・養成講座」を修了された方が、初めの一歩を踏み出すのに、事務局としても応援したい、それにはどういったお手伝いが出来るのかな、と考える中で誕生した事務局直属の会です。まず講座をする場所を提供したい、ということが第一の目的です。その中で、初めての方はもちろん、久しぶりの講座に臨む方、ご自身の講座をブラッシュアップしていきたい方、など「はばたきの会」会員の皆さまに活用してもらってきました。どなたにも絵本講師として参加してほしい学びの場です。

 

 私もはじめての講座はこちらでさせていただきました。講座を迷われている方は、是非、事務局にお問い合わせされると良いと思います。

今泉恵子

 さて、いよいよ午前の最後のプログラムは、絵本講座の実演です。講師は今泉恵子さん(芦屋12期)です。 ご自身の子ども時代、子育て時代、そして、お孫さんを通じて、生き生きとした絵本のエピソードが盛りだくさんでした。

 

 幼い頃、父親がお土産で絵本を買ってきてくれ、その包装紙にかけてあったピンクのリボンを集めていたお話、毎晩膝の上で母親から読んでもらった『きょうのおはなしなあに:夏の巻』の絵本の紹介など、まさに、講座のタイトル通り、「絵本は心のアルバム」だと思いました。

 

 息子さんへの読み聞かせで後悔したお話も、共感することが多く、子育て世代にも大きな励みとなる内容でした。『なでなでももんちゃん』でのお孫さんとの現在進行形のエピソードでは、成長をそっと見守る優しい眼差しがあり、会場も温かい雰囲気に包まれました。

岩永宝子

 午後は、岩永宝子さん(芦屋15期)の講座実演から始まりました。岩永さんは、特別養護老人ホームで、一人ひとりに寄り添った読み合いの活動をされています。

 

 『エマおばあちゃん』の選書で、ご高齢の女性を怒らせてしまった衝撃の出来事。その苦い経験から、相手のお話に心から耳を傾けることの大切さを知り、何冊かの絵本を通して、心を通わせていく課程は、絵本講師としてだけでなく、人間としての在り方を考えさせられました。『にぐるまひいて』では、絵をゆっくりと味わい、お互いの存在を感じながら、相手と息を合わせてページをめくっていく、テクニックだけではない心の触れ合いにとても感動しました。

藤井勇市

 藤井勇市顧問の「時事放談」では、毎回、絵本講師としての自覚を再認識する、背筋の伸びる内容となっています。今回もユーモアの中に、政治、コロナ、戦争、SDGsなど、現代社会の問題を考えるテーマが沢山ありました。私は、政治、経済に詳しい方ではありませんので、紹介された書籍は、講座の後、必ず一度は読むようにしています。そして、読んだ上で、気になることを調べ、自分なりに考えを持ち、無関心でいないように、心がけています。

 

 グループワークでは、お互いの活動に刺激やヒントを得ることができ、どのグループも話は尽きませんでした。絵本を通じて、こうやって仲間が集まれるのは本当に幸せな時間でした。

池田豊中/大長咲子

 最後は、大長咲子副会長(芦屋1期)の挨拶で交流会を終えました。

 

 私事ではありますが、春に第二子の出産を控えており、今後も子育てを通して絵本と触れ合えるのかと思うと、やっと喜びの実感が湧いてきました。今回の皆さまの講座や活動報告を聞いて、私も、交流会の場で講座をしてみたいという新たな目標ができました。素晴らしい仲間、運営に携わる全て方に、感謝を申しあげます。ありがとうございました。(ふくい・るみこ)

2022年度第2回全国合同交流会リポート ふくい・るみこ