2024年11月16日(土)
第21期「絵本講師・養成講座」東京会場第4編が2024年11月16日(土)、思いのほかあたたかな秋の日に飯田橋レインボービルにおいて、私、大久保広子(東京5期生)の司会で始まりました。
午前の部は、長年、本講座の顧問としてご指導くださいました児童文学者の故・中川正文先生のDVD講演「絵本・私の旅立ち」です。絵本に係わる私たちの在り方、絵本を選ぶ際に大切にしたいポイント、1冊の絵本を仲立ちにして対面する人や子どもとともに味わう幸せの源はどこにあるのかなど、中川先生の一言ひとことを聴き漏らすまいという、受講者皆さんの熱い視線がスクリーンに注がれていました。
ご講演をお聴きするたびに、自分の目線がフラットに、心の位置がニュートラルに穏やかになることを感じます。そして、「自分で調べてますか?」「すぐ人に聞いてませんか?」「質問できる人、考えることができる人でありたいですね」というお言葉に、AIの発達やチャットGPTが活用できるこの時代だからこそ、「自分が自分で情報を求め考え、行動すること」「生の声で、言葉で、絵本を通じたかけがえのない時間を提供する絵本講師の存在」が大切なのではないかと、深く考える時間となりました。
午後の部は、小学校入学式の前夜、自分の名前を書けるようにとお母さまとひらがなの初の学問。特に「ゆ」の文字と大格闘したご経験を持つ、「絵本で子育て」センター 藤井勇市顧問の講演「子どもに絵本を届ける大人の心構え」です。「絵本講師・養成講座」を立ち上げられたエピソードに始まり、その活動に賛同し開講後に素晴らしい講演をしてくださった歴代講師の今は亡き中川正文氏・松居直氏・むのたけじ氏の数々の言葉や、「絵本講師として、学ぶコトとは? なぜ、知ろうとする行為が必要なのか?」というお話が展開されました。レジュメにも、この国に生きる私たちが意識したいコト、敬遠せずに考えたいコトについて、大切なキーワードや参考図書・引用記事がぎっしりとまとめられています。何年経過しても、色褪せず、むしろ輝きを増す力強い魅力的な言葉が並ぶこのレジュメは、受講生の皆さんが絵本講師として活動する際の宝物になることでしょう。
続いて、池田加津子理事(芦屋2期生)から「学びのポイント」の説明を受け、グループワークの時間に入りました。講座感想の意見交流や、いよいよ今回の課題リポートが講演への繋がりを感じさせることもあり、その取り組みへの疑問や不安の解消などで話が弾んでいました。同じ講演で学び、同じ時間を過ごした仲間が「今日の思い」を交わせる貴重な時間……。仲間の言葉から様ざまな感じ方や考え方をいただき、自分の気づきにつなげていけたら素敵ですね。
第4編が終了し、次回、第5編は年明け1月の開催です。(おおくぼ・ひろこ)
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