20期 大阪会場第2編


2023年6月17日(土)

松居 直氏(DVD)
松居 直氏(DVD)

ともに学ぶ喜びを

 第20期「絵本講師・養成講座」大阪会場第2編が2023年6月17日(土)、CIVI研修センター新大阪東において開催されました。梅雨の晴れ間、受付には早い時間から次々と受講生が到着されて、その笑顔から講座への期待がうかがわれました。

加藤美帆
加藤美帆

 加藤美帆さん(芦屋3期)の司会で始まった午前の部は、松居直先生のご講演「絵本の喜び」をDVDで視聴しました。DVDは、第7期「絵本講師・養成講座」(2010年)の録画です。その中で松居先生は、今社会には命のない言葉が溢れている。「生きた言葉」からは意味ではなく心が伝わる。言葉は教えるものではない。言葉とは、子どもたちが教育を受ける前に、家庭の生活のなかで、生き生きと感じ取ることが大切だ、と話されました。そして、マックス・ピカートの「現代は機械の言葉と騒音の時代だ」(『騒音とアトム化の世界』みすず書房)という言葉も紹介されました。AIの言葉が日常生活に入り込んでいる今、子どもが命を感じられる言葉を届ける大人の責任はますます重要になっていると感じました。

松居 直氏(DVD)
松居 直氏(DVD)

 昨年11月にお亡くなりになられた松居直先生。先生の言葉を心に刻み、改めてご冥福をお祈りいたします。

吉井康文
吉井康文

 休憩をはさんで、午後の部は、吉井康文先生のご講演「絵本の絵を読む魅力と大切さ~アメリカ絵本黄金期の草創期を支えた4人から学ぶ」でした。先生は冒頭で「絵本講師・養成講座」が今年20期を迎えたことにふれ、先生ご自身にも感慨深いものがあるとおっしゃってくださいました。

 講演では、ワンダ・ガアグ(1893~1946年、『100まんびきのねこ』など)、マージョリー・フラック(1897~1958年、『アンガスとあひる』など)、マリー・ホール・エッツ(1895~1984年、『もりのなか』など)、バージニア・リー・バートン(1909~1968年、『ちいさいおうち』など)の4人の作家について、その人生や代表作を次々と紹介、解説してくださいました。作家について、また、その作品の表現方法、絵に描かれているものなどを知ると絵本の奥深さを改めて感じます。会場に関連する絵本・書籍を本当に沢山ご持参くださいました。初版から50年以上経たものや、96刷という絵本もあり、先生の「4人とも、子どもの絵の読み方や、絵本にとって必要なものを良く知っていた」というお話の証しのように思いました。

大長咲子
大長咲子

 続いて、大長咲子副理事長(芦屋1期)から、当講座の学び方についてのお話がありました。読み聞かせを通して家庭に言葉を取り戻す、そしてリアルな人間関係を取り戻すことの大切さを再認識しました。

 グループワークでは、皆さんに『いない いない ばあ』(松谷みよ子/文、瀬川康夫/絵、童心社)の読み聞かせをしていただきました。その後、講演の感想など熱心に意見交換される雰囲気はとても明るく温かく、私たちスタッフもともに学ぶ皆さんと回を重ねている喜びを感じさせていただきました。また、夏にお会いする日が楽しみです。

(くまだき・かよ)

熊懐賀代
熊懐賀代