19期 大阪会場第1編


2022年4月23日(土)

加藤美帆
加藤美帆

 第19期「絵本講師・養成講座」大阪会場 第1編が2022年4月23日(土)、CIVI研修センター新大阪東にて開講されました。春の日差しが心地よい会場に37名の受講生をお迎えし、加藤美帆さん(芦屋3期)の司会で開講式が始まりました。

森ゆり子
森ゆり子

 初めに森ゆり子理事長より「私の願いは全国どこでも街を歩けば絵本講師に当たるというくらい絵本講師の活動が広がることです。18期を終えて、絵本講師は2000人になりました。先日、高校生に『キンコンカンせんそう』(講談社)を紹介した後に、『戦争は武器を捨てるまで終わらない。自分が親になった時、自分の力で物事を判断できるようになりたい』という感想をもらい感動しました。絵本の力や絵本の可能性を、共に学び、共に成長していきましょう」と挨拶されました。

小暮えりな
小暮えりな

 続いて小暮えりな様(芦屋17期)より「17期の開講式では、子どもの時の入学式のようなわくわくした気持ちになりました。講座を受けてリポートの中でゆっくりと自分に向き合うことができました」と体験を交えた祝辞を頂きました。

大長咲子
大長咲子

 次に大長咲子副理事長(芦屋1期)より「今から何が始まるのか、何を学べるのかなと楽しみながら学んでいってほしい。『はらぺこあおむし』(偕成社)のように貪欲に学んで食べて、消化不良になった時は、まわりに相談し、大きな美しいチョウになってください」と祝辞がありました。

伊藤華野
伊藤華野

 続いて伊藤華野様(京都西山短期大学准教授)より「絵本は児童文化財です。五感・心・息を使っている。世代間を超えて絵本はあります。世代間と世界観交流をしてくれる人、子どもの主体性や喜びを伝えてくれる人が大切です」と力強い祝辞を頂きました。

藤井勇市
藤井勇市

 次に藤井勇市専任講師より「講座の学び方」について、「絵本講師・養成講座」が2004年に発足した時の経緯について話され、等価交換の考え方では、学びは深まっていかない。学べば学ぶ程自分の前に疑問が出てくる、そういう学び方をしてほしい。と話され会場の空気が引き締まりました。

アーサー・ビナード
アーサー・ビナード

 午後はアーサー・ビナード氏の記念講演「イソップとクラムボンが語り合うところ」です。古くならないものと、古くなるものについて、時間軸を長くしてみるとわかる。30~40年前の新聞を読むとどうずれているかわかる。古いものの中に沢山のヒントがある。今の時代の「自由」をイソップは2000年前にしっかり語っていた。『カエルのくににつたわるおはなし ポチャッ ポチョッ イソップ』(玉川大学出版部)と、発表されて100年目の『やまなし』(宮沢賢治/文、アーサー・ビナード/英訳、山村浩二/絵、今人舎)を読んでくださいました。宮沢賢治とイソップの知恵はつながっている。時代が変わっても、読みたい文学に触れ、絵本に触れ、古くならないようにする、と講演されました。

 大長咲子副理事長の課題リポートの説明の後のグループワークは、お話も弾み和やかな雰囲気で開講式を終えました。

(おおにし・のりこ)

大西徳子
大西徳子