第14期「絵本講師・養成講座」東京会場第2編が7月22日(土)、飯田橋レインボービルにて開催されました。梅雨明け宣言が出たばかりの強い日差しとセミの鳴く声を体じゅうに浴び、汗だくになりながら、会場に到着。
事務局スタッフは、暑さを感じさせない爽やかな笑顔で受講生をお迎えする準備を完了! その爽やかさに負けないような(?!)軽やかな司会進行(大久保広子)で、学びの時間が開始されました。
午前の部は、関西(かんせい※正しい発音は「くわんせい」)学院大学ご卒業後、書籍取次会社を経て、こぐま社の社長としてご活躍され、現在はフリーで絵本研究の講師として全国から講演にひっぱりだこの吉井康文氏による「絵本の力・ことばの力・子どもの心を育むたいせつなもの」と題したご講演です。
絵本誕生の歴史、人を惹きつけロングセラーになる絵本の力、ついページをめくってしまう絵本の魅力、“意図的・計算”を感じさせないけれど確かにそこに仕掛けられている絵本の工夫など、実際に読み聞かせの実演を交え実例を挙げながらお話をしてくださいました。
吉井氏は絵本をご紹介くださるとき、必ず年代とその時代背景をご紹介くださいます(頭の中に絵本にまつわる年表がきちんと折りたたんで入っていらっしゃるのではないかと思えるほどです)。それは、なぜか? ―「絵本講師」として、活躍するにあたり、受講生の皆さんに、考え、感じていただきたいポイントの一つとして、ここに今一度、問いかけをさせていただきます。
午後の部は「絵本で子育て」センター理事の池田加津子さん(芦屋2期)のお話からスタート。リポートの講評の方法や基準、お寄せいただいた質問の共有など、修了式までバックアップする事務局側からの想いなどをお伝えくださいました。
続いて「受講の心構えなど」について藤井勇市専任講師からのお話でしたが、「絵本講師」に求められる心身の姿勢について、耳に痛いことはありませんでしたか? 私には「政治、経済、事件、社会のことに無関心であっても、無関係ではいられない」という言葉が特に響きました。
グループワークは、岡部雅子さん(芦屋2期)の『いない いない ばぁ』の読み聞かせの実演、その後各グループにおいて、メンバー一人ひとりに『いない いない ばぁ』の読み聞かせをしていただきました。
毎年、素敵な読み聞かせのひと時ではあるのですが、今年は特に、『いない いない ばぁ』のフレーズが、まるで花のつぼみがポッと開くように、優しく、おだやかに、部屋中あちらこちらで重なり……素敵なハーモニーを聴いているようでした。
その後のディスカッションも、グループごと「発見」「共感」の連続となったようで、絵本を「芯」に、夢中になって語りあう時間は、ほんとうにあっという間だったのではないでしょうか。
間もなくお盆を迎えます。ご先祖様に思いを馳せ、自分の原点を見つめる良い機会でもあります。どうぞ、ゆっくりお過ごしください。次回9月も元気な皆様にお目にかかれることを楽しみにしております。
(おおくぼ・ひろこ)
第14期東京第2編 講座風景
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