絵本講師養成講座

報告者
菰田講師
芦屋11期
菰田 早苗
第6編 ~ 私の絵本講座の発表 ~閉校式
2016年02月27日(土)芦屋 ラポルテホール
主催:NPO法人「絵本で子育て」センター  共催:ほるぷフォーラム社
協賛:岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・福音館書店・ほるぷ出版・理論社

芦屋会場閉講式

司会 加藤美帆

 第12期「絵本講師・養成講座」芦屋会場第6編閉講式が2016年2月27日(土)、梅の咲く少し曇り空の下、ラポルテホールにて開催されました。

  閉講式では、8つのグループごとに受講生おひとりおひとりの名前が呼ばれ、代表の方が壇上で森ゆり子理事長より修了証書を授与されました。その後グループの皆さんが会場に向かって一礼すると大きな拍手が起こり、皆さんとても晴れやかな表情をされていました。

あいさつ 森ゆり子

 続いて森ゆり子理事長より挨拶がありました。「これから養成講座で学んだことを伝え広めていっていただけると思いますが、その方法は人さまざまです。ご自分の子育てに、職場にという方もおいでだと思います。それで十分だと思います。100名、200名の前でお話しすることだけが絵本講師の活動だとは思っていません。これからも一緒に学びながら思いを伝えていっていただけたら、こんなに嬉しいことはありません」と激励されました。

講評 舛谷 裕子

 次に、舛谷裕子理事、大長咲子副理事長よりリポート講評があり、藤井勇市専任講師の全体講評と続きました。 講評 大長 咲子

 藤井専任講師からは、―皆さんのリポート60数編を、すべてきちんと何回も読みました。作品の良かった悪かったとかではなく、リポートに向かう皆さんの姿勢に圧倒されました。私が気づいたことで、一番大事にしていただけたと思うのが、聴いていただく方に対しての畏怖と敬意が表れていました。それがとても良かった。講座・講演というのは、講師が一方的にしゃべって終わるのではなくて、聴講者とのコミュニケーションが成立したかどうかがとても大切なことです。それが皆さんの作品の中にありました。―と講評してくださいました。 読み語り 宮原 美奈

講評 藤井 勇市  そして、『戦後の墓碑銘』(白井聡/著、金曜日)という本から―倫理から始まる連帯-という章(p250~251)のマハトマ・ガンジーの言葉≪あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって自分がかえられないようにするためである。≫を紹介されました。「社会には、さまざまな矛盾や私たちの力で変えることのできないことがたくさんある。そういう社会の中で、変わらない<志>を持つことが私たち絵本講師ではないだろうか。そういう意味では、これからが絵本講師皆さんの出番になるわけです。今後の皆さんの活躍に期待しています」と結ばれました。

祝辞 弓立 瑶子氏

  続いて来賓の絵本講師・弓立瑶子さん(芦屋7期)、はばたきの会副会長・池田加津子さん、こぐま社専務・吉井康文様より祝祝辞 池田 加津子氏辞をいただきました。

祝辞 吉井 康文氏

  吉井康文様からは、「子どもとのコミュニケーションをとっていく上で大事なことは、スキンシップ・肉声・愛。そして絵本の読み聞かせの基本は「1:1!」です。 これから絵本講師の立場で絵本のいいところを伝えていっていただきたい」、と餞(はなむけ)の言葉をいただきました。

  午後は梅田俊作先生の記念講演「家族をえがく」です。 「1ヶ月に1回東京の家族、孫に会いに行く。1ヶ講演 梅田 俊作氏月ごとに世間に顔を出すと、これはこれで楽しくて。

 今は松谷みよ子さんの本を売り歩いているんです。『さるのひとりごと』(松谷みよ子/文、司修/絵、童心社)僕の一番好きな本なんです。最初に読みます」と絵本を読んでくださいました。とっても情緒があって聞き入りました。

  まだ息子が小さい頃、膝の上において、頂いた本を読んでやった。よい本は何年たっても何十年たってももう一度聞いてみたい。聞いてみると最初聞いた時よりももっと深くていろんなものがある。息子三人、かみさんが読んで僕が読んで、今は孫三人に読む。何才向け(の表示)はいいかげんだなと思っていて信じていない。かみさんに、子育てに「○」をつけてやった。あんたの子育ては良かったよ。おやじという役割は何もしてない。ほとんどかみさんが子育てしてくれた。僕が伝えたのは読み語りだけ。父ちゃんが読むのも、母ちゃんが読むのもいい。子どもたち、孫たち、読み語りにはまっていった。僕の息子も嫁も読んでやっている。母ちゃんの子育ては「はなまる」だったよ‼ 一度子どもが気に入った本ができると何度でも読まされる。みんな覚えてる。だったら早く寝ろと思うんだけれど、学校、幼稚園、いろいろ回想している。物語の力ってのがあって、嫌なこといっぱいあっても風呂上がりのシャンプーのにおいがする、見あげている天井もあって、もう一度あじわってる。子どもが本を好きなのは、そういうことだ。人間を信頼する生きる力なんだ。何十回読む、意味があるんだな! 自分の信頼する父、母、兄弟が読んでくれる。その度に見る一番至福の時間である。

  お孫さん達の新鮮な感性のエピソードをおりまぜながら語ってくださいました。

懇親茶話会司会 小田 由美

 その後、記念撮影、懇親茶話会へと続きました。飫肥糺、とよたかずひこ両先生、協賛各出版会社様からの祝電も披露されて茶話会は最高潮になりました。また、各グループ代表の方が本講座の受講感想やメンバーと出会えた感謝の気持ち、今後の活動の意気込みを話してくれました。 祝電披露 小口 芙悠子

 

 

 

 

最後に副理事長・大長咲子さんの挨拶で締めくくられました。
(こもだ さなえ)

 


 

 

第12期「絵本講師・養成講座」
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