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報告者
芦屋7期生
浅越 佐知子
第6編   〜 私の絵本講座の発表 〜
2014年02月22日(土) ラポルテホール
主催:NPO法人「絵本で子育て」センター  共催:ほるぷフォーラム社
協賛:岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・福音館書店・ほるぷ出版・理論社

 第10期「絵本講師・養成講座」第6編(芦屋会場)の閉講式が2014年2月22日(土)、芦屋・ラポルテホールで開催されました。暦の上に春は立ちながらまだまだ厳しい寒さが続く毎日ですが、会場内は暖かくやさしい雰囲気に包まれていました。

閉講式は修了証書授与式から始まりました。一人一人名前が読み上げられ壇上に。リーダーが代表して森理事長より修了証書を受け取ると、会場に向かい一礼。1年間やり通した充実感と自信がうかがわれました。会場からは大きな拍手が。
森理事長からお祝いの言葉が述べられ、「講座や壇上でお話することだけが絵本講師ではありません。自分の子育ての中で活かす、職場、地域で友達に話すといった身近なところから講座で学んだことを伝えていってください」と激励されました。

10期終了現在、絵本講師は全国に1200名以上誕生したことになります。
そのことにも触れられ「一人一人の小さなチョウの羽ばたきがたくさん集まると大きな力となるはず。その力で子ども達の育ちが良い方向に変わっていくように、それぞれの地元で絵本の素晴らしさを伝え広めていってください」と修了生に語りかけられました。

次に藤井専任講師の全体講評では、「一所懸命さが伝わり感動するリポートが多かった。自身のこと、具体的な体験談が盛り込まれているリポートは説得力がある。また聞いてくださっている方に畏怖と敬意の念を常に持っていることが大切です」と。

続いて来賓の冨田啓子さん(芦屋8期)よりご祝辞をいただきました。冨田さんは、中川正文先生の「心の栄養としての絵本ですから責任をもって絵本を選ぶことが大切である」という言葉を大切に一緒に頑張っていきましょうとエールを送られました。

池田加津子さん(はばたきの会副会長)からは、『サザエさん』の波平役の声優・永井一郎氏の『朗読のススメ』(新潮文庫)にある、「よむスピードは人への思いやり」の言葉を紹介。「この言葉は声を通して誰かに絵本を伝える絵本講師に通ずることでは」と背中を押してくださるお言葉をいただきました。

東京4期生船村朝代さんはご自分の絵本講座のエピソードを話され、「絵本に接すると心が豊かになることをぜひ伝えてほしい。受信するより発信する側になってください」と述べられました。

こぐま社社長・吉井康文様からのご祝辞は「親子のコミュニケーションがうまく取れなくなってきている今の時代こそ、絵本で子育ては大切なこと。言葉の力、聞く力が弱くなってきているが言葉の力を育てるためには肉声で語りかけることが大切」と述べられ、「子どもは聞く力を持っている、それを引き出すのは大人の役目。子どものたましいをゆさぶる絵本を読んでいってあげてほしい」と締め括られました。

来賓のご祝辞をお聞きしながら、またこれが絵本講師としての学びのスタートだな、と私も初心にかえり気持ちが引き締まる思いでした。

午後は、梅田俊作先生、佳子先生の記念講演「梅田俊作自作を語る」です。
 最初は梅田佳子先生からの「絵本作り」のお話でした。最初のお二人の共同作『ばあちゃんのなつやすみ』(岩崎書店)の誕生の経緯を交えながら優しいお声で読んでくださいました。
『とんでけとんでけおおいたい』『がまんだがまんだうんちっち』など、子育てのエピソードやご夫婦の会話から生まれた絵本のお話をお聞きしました。

そして梅田俊作先生の講演です。
3.11以降、福島に出向かれて考えお感じになったことを話されました。優しい口調の中にも先生の強い憤りが感じられました。責任のある人が行動せず見て見ぬふりをし、人と人との心を通わすことの出来ない「心のがらんどう」の中で起こる様々な社会の問題。「自分の目で見て、自分の耳で聴き、自分の頭で考え判断し、それをどう伝えていくかを考えていくことが大切。大人が自ら立ち向かうところから逃げてしまうとそれは子どもに影響する」と述べられました。そして「今こそ、むのたけじ氏がおっしゃるように人と人のつながりを根底から考えなおし、よりよく生きるためにどう進んで行くのかを考えないといけない」とお話されました。

その後、梅田先生、森理事長を囲んでの記念撮影そして引き続き懇親茶話会へと。途中、とよたかずひこ、飫肥糺両氏、協賛出版社等からの祝電が披露され、「学ぶことはわからないことを知ること。これからも学びつづけてください」「読み聞かせ、読みがたりは技術ではなくこころです」の言葉に皆さんの真剣な眼差しが感じられました。

10期の皆さんはどのグループも結束力があり、講座中もとてもなごやかな雰囲気でした。「良い仲間、素敵な絵本にたくさん出会えました」「リポートは大変でしたが、仲間や家族の支えがあって乗り切れました」「今後もみんなでがんばっていきましょう」と今までの苦労やこれからの意気込みをグループごとに発表され、最後に梅田先生から「同じ志を持っている仲間でしっかりつながっていきましょう」とお言葉をいただきました。そして「今日からまた絵本講師としてのスタートですね。1年間お疲れ様でした」と大長咲子さん(はばたきの会副会長)の挨拶で懇親茶話会も終宴しました。(あさこし・さちこ)



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