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報告者
東京2期生
北 素子
第5編   〜 絵本講座をやってみよう 〜
2011年01月29日(土) ラポルテホール
主催:NPO法人「絵本で子育て」センター  共催:ほるぷフォーラム社
協賛:岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・ほるぷ出版・理論社
特別協賛:ラボ教育センター

 1月29日(土)、第7期「絵本講師・養成講座」東京会場第5編は、穏やかな冬晴れの一日となりました。

 午前中は、当センターの森ゆり子理事長による講演。演題は「絵本を読んであげましょう〜ゆたかなこころを育む絵本の世界〜」でした。

 まずは、理事長が最もお好きだといわれる『ちびゴリラのちびちび』の読み聞かせから。大きく柔らかな画線で描かれている動物たちが、ページをめくるごとにユーモラスな表情で登場し、ちびちびのことを見守りながら「だいすきだよ」と語られます。絵に集中しながら、読んでもらう声に耳を傾けるという経験は、大人になってからあまり機会がないこともあり、人の声の温かさや、心地よさに気持ちがゆったりするのを覚えました。きっと、子どもも絵本を読んでもらうときに、こういう心地よさを感じているんだろうなと思うと、絵本の読み方は、「素直に、心をこめて、淡々と」ということが納得できます。

 『いないいないばあ』『いいこってどんなこ?』『かみさまからのおくりもの』『くだもの』『ももたろう』『はなをくんくん』などの絵本の紹介を交えながら、子どもにとっての良質な絵本とはどういうものなのかということや、現代の子育てが抱える問題をとりあげ、絵本を子育てに取り入れていくことは、幼い子の心を育てていくことの大きな力になるということをお話いただけました。
  最後に『さっちゃんのまほうのて』を読んでくださったときには、会場に、すすり泣きの声が聞こえ、涙をぬぐう姿もみられました。

 家庭でわが子や孫に読み聞かせをしている方や、先生という立場で読み聞かせをされている方、ボランティアで読み聞かせをされている方など、それぞれの立場で絵本と向き合っておられる受講者のみなさんが、理事長の講演を拝聴し、絵本の力、読み聞かせの力に感動し、心を揺さぶるということ、心の基礎体力を育てるということ、絵本を子どもに読むということの真髄に気づき、自分の活動を振り返られたことと思います。 午後からは、まず、藤井勇市専任講師による前回レポートの講評や、修了レポートとなる絵本講座の組み立て方のポイントについての説明がありました。早期教育や知育、学校教育についてのお話にも発展し、大人として子どもに何を伝え、何をしていかねばならないのかということを考える材料をいただけました。この養成講座は、カルチャースクールとは違い、学んだことを自分の身の回りや地域に還元していくということが目的であるということが、改めて確認されたように思います。

 今回はグループワークの時間もたっぷりありましたので、終了時間いっぱいまでどのグループも、活発な議論がなされていました。
  話題は、修了レポート作成を目前にしての疑問や不安についてが多かったように思います。講座の中にとりいれる絵本を何にする?とか、メディアの弊害についてはどのように伝えればいいだろう? 40分の講座を想定したときに何をどのくらいの配分で組み立てたらいいのだろう?などの具体的な内容について案を出し合っておられました。

 森理事長の講演のように、心に寄り添うようなお話をしていくということはとても難しいんだろうなとの声も多く聞かれましたが、「大変だけど、がんばろうね。」とともにエールをおくりながら、別れを惜しんでおられました。次回は、いよいよ修了式。みなさまの晴れやかなお顔にお会いできるのを楽しみにしています。

★芦屋会場リポート 第1編/第2編/第3編/第4編/第5編/第6編
★東京会場リポート 第1編/第2編/第3編/第4編/第5編/第6編

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