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報告者
芦屋4期生
武田 美保
〜 絵本講座をやってみよう 〜
第5編
2008年12月13日(土) 芦屋ラポルテホール
主催:NPO法人「絵本で子育て」センター  共催:ほるぷフォーラム社
協賛:岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・ほるぷ出版・理論社
特別協賛:ラボ教育センター

 師走の声を聞き、気ぜわしく感じる 12月13日、第5期「絵本講師・養成講座」第5編がラポルテホール・特設会場で開催されました。
今編はいよいよ実践課程の「絵本講座をやってみよう」です。森ゆり子理事長による保育園の保護者を対象にした絵本講座の実演から始まりました。

 『ちびゴリラのちびちび』(ルース・ボーンスタイン/さく、いわたみみ/やく、ほるぷ出版)の読み聞かせでは、「大好き!大好き!」と繰り返されるあたたかな言葉に最終リポートを前に、肩に力の入った受講生の皆さんは緊張がほぐれ、読んでもらうことの心地よさやあたたかさを感じられたのではないでしょうか。
  続いて『いない いない ばあ』(松谷みよ子あかちゃんの本、瀬川康男/え、童心社)、『いいこってどんなこ?』(ジーン・モデシット/文、ロビン・スポワート/絵、もきかずこ/訳、冨山房)・・・など数冊の絵本の読み聞かせとともに、その絵本にまつわるエピソードや現代の子育て環境について様々な資料を交えながら、とてもわかりやすく話してくださり、あっという間に時間が過ぎていきました。最後は目を閉じて『さっちゃんのまほうのて』(たばたせいいち、先天性四肢障害児父母の会、のべあきこ、しざわさよこ/共同制作、偕成社)を聞きました。とても静かな会場に、やさしくあたたかな声とあちらこちらから涙する声が聞こえていました。
  「いろんなジャンルの絵本を読み、たくさんの感情体験をすること、そして絵本を読んで楽しい時間を積み重ねることで、体に基礎体力がつくのと同じように、心にも基礎の力がついてくるのです」という言葉に、現在の子育て環境には、絵本の読み聞かせが必要であることを強く感じました。

 これまで4回の講座を受講して、絵本の力や可能性、読み聞かせのすばらしさ、そして子どもを取り巻く環境などについて学んできました。この学んできたことを、どのようにまとめ、どのように伝えていけばよいのか、よい方法が見つからず不安な気持ちになった方もあると思います(私もそうでした)。
  しかし、今回の講座を聴き、話し方や組み立て方、そしてエピソードや資料が人に伝えるために必要なものであることなど、最終リポートの作成に向け、たくさんのよい方法が見つかったのではないでしょうか。

 午後からは、すべてグループワークの時間となりました。5回目ということもあり、机や椅子の移動はみなさんの協力により、スムーズに行われました。
  はじめに、藤井専任講師より最終リポートの作成について、早期教育や現在の「家族」「家庭」のありかたについてのお話がありました。「生まれて間もないころから、何万円ものお金をかけて知育的な教育をスタートさせる親が増えているが、子どもに成果や効果ばかりを要求し、それに応えてくれなければ親がストレスを抱えてしまう。教育はプレゼントとか贈与であると考えたらどうだろう」と話されました。たくさんの情報が行交う社会で、何が正しく何が間違っているのか、惑わされないことのたいせつさを感じました。

 グループワークでは、これまで学んできたことや午前の実演をもとに、講座の組み立て方や取り入れる絵本のことなど、最終リポートについて熱心に語り合う姿が見られました。また修了後の活動などについての話題もあがり、「絵本のすばらしさをひとりでも多くの人に伝えたい」という皆さんの思いが、ひしひしと伝わってきました。

  その熱い思いに刺激をうけ、私もまだまだ未熟ではありますが絵本講師として成長していきたいと思いました。(たけだ・みほ)

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