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報告者
東京3期生
木下 京子
〜 絵本について 〜 開講式

2007年5月26日(土)
飯田橋レインボービル

主催:NPO法人「絵本で子育て」センター  共催:ほるぷフォーラム社
協賛:岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・ほるぷ出版・理論社
特別協賛:ラボ教育センター

 第4期「絵本講師・養成講座」東京会場が5月26日(土)、飯田橋レインボービルにて開講となりました。
  講座の歩みの中で年々仲間が増えていくことに喜びを感じつつ、私たち特別聴講生も緊張の中この日を迎えました。

 東京会場は、40名の受講生と5名の特別聴講生での幕開けとなりました。受講生の方々は、これから始まる一年間の講座への期待がはっきりと見て取れる位、朝早くから会場に集まっていました。

  開校式では、主催者を代表しNPO法人「絵本で子育て」センター理事長の森ゆり子氏が、「何度この場に立っても緊張します」とおっしゃりつつ、会場の雰囲気を和ませながら本講座の歩みや、回を重ねるごとに絵本講師が増える喜びや今年度集まった受講生の方々と学べることを嬉しく思っていることなどをお話しされ、絵本を通じて日本が少しでも良い方向に変わっていけば、との願いを込めて絵本講師への期待を話されました。

  次に第2期生である絵本講師の北素子氏がご自分の絵本講座への受講動機や絵本の力の素晴らしさ、講師の先生方のお話しに心揺さぶられた経験などを祝辞の中で話してくださいました。
  また、 関東地区理事の山中光江氏は祝辞の中で、全国から来てくださる講師陣の層の厚さや遠方からの参加もある受講生の熱心さにふれていらっしゃいました。

  特別協賛であるラボ教育センター東京総局総局長の林弘司氏は、「深く心に染みこむ言葉」「言葉が子どもの未来を作る」とし価値観を共にする団体として祝辞を述べてくださいました。

  続いて、作家であり大阪国際児童文学館名誉館長の中川正文氏に祝辞をいただきました。来るたびに「今日は来た甲斐があった」「自分がどう変わったか」など甲斐のある参加をして欲しい。と述べられた後、氏が自ら大切にしておられる絵本『ごろはちだいみょうじん』を読んでくださり、この絵本を例に挙げながら「絵本って何だろう」といつも考えておられることや絵本は繰り返し見ることが出来るという素晴らしさをテレビなどのメディアと比較しつつ、午後の講演へと繋がるような受講生をひきつけるおはなしをしてくださいました。

 以上の開講式の後は受講生が、名簿に記されたグループに別れ、それぞれに特別聴講生が入り班リーダー・サブリーダーを決めたり簡単な自己紹介をしました。
  初めのうちはどのグループも緊張した面持ちで話しをしている様でしたが、それぞれの受講動機や職業などを話していくうちに次第にうち解け和気あいあいと話しがすすみ、お昼休憩には同じグループになれた喜び、今後も共に学んでいくことを約束しつつ乾杯と共に準備されたお弁当をどのグループも一緒に食べていました。

 午後は中川氏の記念講演が行われました。さすがに歳を重ねていらっしゃる氏のお話し。ご自身の病歴を面白おかしく語り、一気に受講生の心をつかみました。
  そして氏が名誉館長を務めている児童文学館にくる質問にどうお答えになっているか。また絵本は与えるものではなく共に読んだり見たりするものであり、一冊の本を仲立ちにして子どもと親、子どもと先生が共通のものを学んでいくものだという子育ての基本的な考え方を話され、絵本の選び方へと話が移っていきました。
  本は自分で買って読む、共に楽しめる内容を持った本を選ぶ。など「人間と本のつきあいは永く深いものであり、人間の本質とは何か」を知ることの出来るような絵本が必要だと述べられていました。
  「事が起こるには原因がある。それがなければ何も起こらない」と述べられ「絵本の中にも真実性のないことは認められない」という信念を持ったお考えも話されていました。
  そして理に叶った物語を読んでいくことの大切さを私たちに伝えてくださいました。

  最後に紹介してくださった『すみれ島』のお話し。その中には中川氏が生きてこられた道のり、その中で確立してこられた氏の考え方、人生の深さが込められ人間の本質に迫る話しや私たちは小さな動物たちに支えられて生きている。と言うような何者に対しても公平で平等な氏の愛情を目の当たりにし、私たちが絵本から学ぶことは限りなく深いと問題を叩きつけられました。

  そして、今の日本では決して出撃の号令など、かからない幸せ。私たちが、忘れかけている当たり前すぎて見過ごしてしまっている物をそれではいけないんだときちんと気付いて幸せとして受け止めるべきだと講演の中で伝えてくださいました。もっともっと氏のお考えを知りたい。と思うなか時間が過ぎてしまいました。

 この後、またグループワークに入りましたが、しばし中川氏の講演内容に話が集中した後講座のリポートの話しへと移って行きました。
  選任講師である藤井勇市氏からのオリエンテーションでは、講座の目的やテキストの活用のしかた、講義リポートについての話しがあり受講生一同一年間の講座に改めて決意を持って向き合いました。
  それぞれのグループがそれぞれのメンバーと共に助け合いながら学んでいくこと、次回7月の再会を楽しみに、7時間前とは全く別の期待に満ちた表情で会場を後にしました。

 

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