18期開講式 会場風景
18期開講式 会場風景

第18期「絵本講師・養成講座」大阪会場

第18期「絵本講師・養成講座」大阪会場第4編 2021年10月16日(土)

 

養成講座リポート 星野めぐみ
養成講座リポート 星野めぐみ

報告者 星野 めぐみ

 第18期「絵本講師・養成講座」大阪会場第4編が2021年10月16日(土)、CIVI研修センター新大阪東において開催されました。残暑厳しい秋晴れの日、新型コロナウィルス感染予防対策をした会場には受講生30名の出席があり熊懐賀代さん(芦屋4期)の司会で講座が始まりました。

①熊懐賀代
熊懐賀代

 午前の部は故中川正文先生のDVD講座です。穏やかで優しい口調の懐かしさをも感じる先生のお話が会場の静けさを誘います。絵本は「与える」ものでも「下ろす」ものでもない。絵本を届けることは人間が人間に大事な文化を届けること。大事な心の食べ物を届けるのに「与える」なんて言葉を使って良いものだろうか? と問われました。絵本を仲立ちにして平座で経験を共有しながら共に成長することが大切である。だからこそ子どもの絵本は一番ステキな絵を用意してあげたいと笑顔でお話しくださいました。

②故 中川正文氏
故 中川正文氏

 また情報はどこから出ているのか? と問われ、メディア(テレビ)は一度聞いただけで全部内容がわかるようになっているが、本は何度も繰り返し読まないと一度では理解できない。繰り返し読んでも飽きないものが良い、とその違いを説明くださいました。

 そして、命を大切にするということはどういうことか? どんなに平和が大切か? この本を声に出して読むことで伝えていきたいと『すみれ島』(今西祐行/文、松永禎郎/絵、偕成社)を朗読してくださいました。「今日私はリンゴの木を植える。明日地球が滅びようとも」それが人間の一番大事な生き方です、と最後にかみしめるようにおっしゃいました。

 午後の部は「絵本講師・養成講座」専任講師の藤井勇市顧問の講演でした。はじめに「あれやこれやといまおもうこと」と題し、今の時代コロナ禍で私たちが抱えているワクチンやPCR検査の問題点や東京オリパラ・原発・消費税・日米の続出する問題点にも触れられて、こういうことについても考える知力が必要とお話されました。

③藤井勇市
藤井勇市

 「故中川正文先生の思い出」では、「絵本講師・養成講座」のためにお力添えをいただくことになった経緯をお話しいただきました。中川正文先生と松居直先生の講座はこれからもずっとDVDで届けていきたいと熱く語られました。

 最後に、三つの「ない社会」で生きる子どもたちのお話をしてくださいました。大人と子どもの違いは、「もらい泣き」ができる人が大人です、と。子どもは親の発言や行動を見て模倣する。だからこそ大人が変わらなくてはいけないとお話されました。

 絵本とは人間と人間をつなぐものです。風のそよぎ、木々の揺らぎ、雲の流れ、祖母の温かなお話、おふくろの忙しく立ち働く姿、それらすべてが私にとっての絵本です。目を細めて結ばれました。

④池田加津子
池田加津子

 グループワークでは、課題リポートの作成にむけての質問や講演の感想をメンバーで出し合い、意見交換が盛んに行われました。受講生皆さんの参加できた喜びや次回講座にむけての期待感が爽やかに伝わり私の胸も熱くなりました。

(ほしの・めぐみ)

 

⑤全体風景
⑤全体風景

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