新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#76 お~い、雲よ

『お~い、雲よ』(長倉洋海、岩崎書店)
 『お~い、雲よ』(長倉洋海、岩崎書店)

 3.11の朝。教室で5年生たちと読みました。

大切な人たちと絵本を読める時間がかけがえのない時間だと思えます。

哀しみにそっと寄り添うような、

長倉さんのあたたかく優しい写真と言葉が心にじーんと沁みます。

(久賀弥生/芦屋6期)   

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#75 ダギーへの手紙

#75 ダギーへの手紙

 

 『ダギーへの手紙』

死と孤独、小児ガンに立ち向かった

子どもへ

(E.キューブラー.ロス/文、アグネス.チャン/訳、はらだたけひで/絵、佼成出版社)

『ダギーへの手紙』は、E.キューブラー.ロス博士が、脳腫瘍を患っていた

9歳の少年ダギー君にあてて書いた手紙です。

いのちと死と、それを包み込む太陽のように大きな「無条件の愛」の物語で、いのちの尊さを教えてくれる素敵な絵本です。
(笹川直子/11期)

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#74 さがりばな

#74『さがりばな』
 『さがりばな』

(横塚眞己人/作.写真、講談社)

 さがりばなは、夜の間ずっと咲き続け、朝に花を落とします。

花のあった場所には、めしべが残り、やがて実を結び、種をつくり、命を繋ぎます。

命の花が、また綿毛の花になって流れて行きました。

美しい命の物語です。
 

(笹川直子/芦屋11期)    

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#73 だいじょうぶだいじょうぶ

#73 だいじょうぶだいじょうぶ

 『だいじょうぶだいじょうぶ』

(いとうひろし/作.絵、講談社)

 ぼくとおじいちゃんは、いつも手をつないで散歩をしました。困ったことに出会うと、おじいちゃんは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」とおまじないのようにつぶやきます。

やがて、おじいちゃんは病気になり、「だいじょうぶ」の言葉は孫へと引き継がれていきます。
しみじみと心温まる絵本です。
 

(笹川直子/芦屋11期)    

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#72 すきって いわなきゃ だめ?

すきって いわなきゃ だめ?
 『すきって いわなきゃ だめ?』

(辻村深月/作、今日マチ子/絵、瀧井朝世/編、岩崎書店)

 卒業前の6年生たちと読みました。

思春期の子どもたちにドストライクな絵本。

 みずみずしい恋の絵本であるとともに人と違う自分に悩んでいるかもしれない誰かと

その周りに向けて放つ、光の矢のような絵本です。

(久賀弥生/芦屋6期) 

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#71 いのちの時間

#71 いのちの時間

 『いのちの時間』

いのちの大切さをわかちあうために

(ブライアン.メロニー/作、

藤井あけみ/訳、新教出版社)

 いのちには、始まりと終わりがあって、その間は、「生きている時間」が満ちています。

 繊細なタッチで描かれた絵と淡々とした語り口を通して、生と死の神秘、そして死も生と同様に美しい事を思い起こさせてくれます。
 

(笹川直子/芦屋11期)    

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#70 さよならエルマおばあさん

70 さよならエルマおばあさん
 『さよならエルマおばあさん』

(大塚敦子/写真.文、小学舘)

 エルマおばあさんからの「最後の贈り物」は最期まで自分らしく生きる事で、沢山の愛を家族に残して逝った事でした。

 おばあさんと一緒に過ごした最後の一年間を愛猫のスターキティの目を通して、描いている写真絵本です。
(笹川直子/芦屋11期)    

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#69 旅するベッド

 『旅するベッド』

(ジョン.バーニンガム/作、長田弘/訳、ほるぷ出版)

ジョージーの新しいベッドは、魔法の言葉を唱えると、何処へでも旅が出来る不思議なベッド。迷子の子どものトラを保護したり、海賊に追いかけられたり、魔女達と競争したり。夢みる力を羽ばたかせ、さあ、冒険の旅へと

出発‼️

(笹川直子/芦屋11期)    

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#68 あかちゃんのゆりかご

 『あかちゃんのゆりかご』

(レベッカ.ボンド/作、さくまゆみこ/訳、偕成社)

窓の外には、きれいな夜空が広がり、

月の光に包まれて、手作りのベッドで

すやすや眠る赤ちゃん。家族の喜びと

愛情が、絵本のすみずみにまで詰まった、温かい画風がぴったりのレベッカ.ボンドさんの処女作です。

(笹川直子/芦屋11期)

新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#67 サウスポー

#67サウスポー

 『サウスポー』The Southpaw

(ジュディス・ヴィオースト/作、金原瑞人/訳、はたこうしろう/絵、文溪堂)

高校生の娘が手に取った絵本。「それ、はたこうしろうさんの絵だよ」と言うとソファーに座って読み始めた。

彼女も左利き。幼い頃から大好きでよく一緒に読んだはたこうしろうさんの絵本と久しぶりの再会。

かわいい恋の絵本です。

(理事長 森ゆり子)