新連載「わたしの心のなかにある絵本たち」#31 まんげつのよるまでまちなさい


『まんげつのよるまでまちなさい』(マーガレット.ワイズ.ブラウン/さく、ガース.ウィリアムズ/え、まつおかきょうこ/やく、ペンギン社)

 「よるをみたい」というぼうやへの母さんの答えは、いつも「満月になるまでまちなさい。」時が満ち、母さんが「さあ、いっといで!」と言った時、少年になっていたぼうやは、美しい満月の夜の森へと勇んで出ていったのです。ぼうやの成長を忍耐強く見守る母さんの温かなまなざしを感じます。

(笹川直子/芦屋11期)