土居安子のおすすめ絵本 第128号『たいこ』他

「絵本フォーラム」第128号
(2020.01.10)より

「へてかへねかめ」おふろでね

『「へてかへねかめ」おふろでね』
宮川ひろ/作 ましませつこ/絵
童心社

 そうたは、大好物のくりおこわを食べてから、じいちゃんとお風呂に入ります。じいちゃんはそうたの頭を洗ってくれて、いっぱい遊ばせてくれます。そして、「そろそろ あったまろう」と言います。すると、そうたは「へてか へねかめ かめかめ かめか・・・」という不思議な呪文を3回唱えます。呪文を唱えているときの絵が空想豊かで、一日たっぷり遊んだそうたが、お風呂であたたまった満足感が伝わってきます。


(税込価格1,430円

たいこ

『たいこ』
樋勝朋巳/ぶん・え 福音館書店

イヌがたいこをたたいています。すると、子どもとカエルとライオンが順番に「なかまにいれて」とやってきました。たいこの音は「トントン ポコポコ ペタペタ ボンボン」とにぎやかになりました。すると、そこへワニがやってきて、「うるさいぞー」とみんなを追い払い、一人でたいこをたたきはじめます。追い払われたみんなはそうっと仲間に入りました。みんなでたいこをたたいて心がはずんでいく様子が絵から感じられます。

(税込価格990円

コレットのにげたインコ

コレットのにげたインコ
イザベル・アルスノー/作
ふしみみさを/訳 偕成社

 コレットは引っ越してきたばかり。外へ出ると近所に住む兄弟に出会います。コレットは思わず、「ペットが いなくなっちゃって さがしてるの」と言います。すると、その兄弟は、ペットを一緒に捜してくれると言い、友だちのリリイに望遠鏡を借りに行こうと誘います。こうして、近所にインコの捜索隊ができあがり、コレットのウソはどんどん大きくなります。絵がコレットの気持ちとコレットの語るウソの魅力を描いています。


(税込価格1,540円