私の絵本体験記
「絵本フォーラム」45号(2006年03.10)より
10年前の私に拍手
作本 友紀恵さん(福岡県福岡市)

写真  『ほるぷこども図書館』と出会って、そろそろ10年。小6、小5、小1、4歳の4人きょうだいという大所帯となりました。そのたくさんの絵本が家庭に入ってから、毎晩のようにしっかり一緒に読んでいたからでしょうか。子どもたちはみんな本好きです。長男は絵本から小説、漫画に至るまで、さまざまなジャンルの本を読んでいます。また、小学生新聞や科学・歴史の本も気づかないうちに読んでいて、親が教わることもたびたび。本を読むことが身につくと、こんなに知識が増えるものかと驚かされています。
 長男だけでなく、長女、次女も本を読むのが速く、小1の次女は『ふらいぱんじいさん』や『はじめてのキャンプ』などの物語も1人で読んでいます。にぎやかな子どもたちに静かにしてほしいときは、本を与えさえすればオーケー。親としても貴重な存在となっています。
 10年にもなると、親子ともに思い出ができていて、「好きだった本」の話をしたり、親子で共有できる話題の一つにもなっています。片づけをしているときにふと手にした本を見て、「これ読んだかな?」。そんな何気ない会話から始まって、子どもからストーリーを聞いたり、読んだときの年齢や背景からいろいろなことがわかったり。図書館から借りてきた本だったら、きっと気づかずにいたと思います。
 『ほるぷこども図書館』が家庭にあることが子どもたちの人格形成にもつながり、それゆえに人生も変化させることにつながっていると思うと、10年前にそれを取り入れた自分に拍手したい気持ちです。忙しいながらも、日々、本物のすばらしさに触れ合えることに感謝しています。
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