はばたきの会交流会


<2016年度・第2回絵本講師の会 芦屋交流会報告> 
(2016/10/15・
芦屋市民センター)


絵本講師の会(はばたきの会)交流会が芦屋市民センターにて開催されました。

自己紹介
 10月15日(土)に、2016年度第2回の絵本講師の会(はばたきの会)交流会が芦屋市民センターにて開催されました。約50名の絵本講師が集まりました。

 司会は浅越佐知子さん(芦屋7期)です。優しい語り口調で丁寧に進行してくださり、交流会もとても充実したものでした。
 講座は「幼稚園の保護者会」を想定し、三人の方が三人三様の講座をしてくださいました。


 午前の部は森ゆり子理事長のご挨拶で始まりました。

 今年度、「絵本講師・養成講座」第13期は開講以来、受講生が一番少ない70名という人数で始まりましたが、第14期はぜひ100名ぐらいの受講者の方に参加して頂きたいと思っております。

 今期はホームページをご覧になったフランス在住の方が通信教育で参加され、閉講式は東京会場に参加予定。海外の方でも受講し、絵本講師になって頂けます。

 そして事務局で開催された中川正文先生の「偲ぶ会」や、東京で開催されたむのたけじ先生の「偲ぶ会」参加のご報告がありました。

 むのたけじ先生は「葬儀をやるくらいなら自分の書いた本を読んで勉強してくれ」「むのたけじという人間の魂を受けついでほしい」と生前おっしゃっていたそうです。

 中川正文先生、むのたけじ先生ともに「絵本講師・養成講座」は、いい活動だねといって応援してくださいました。

 続けていくには受講生の皆さん、絵本講師の皆さんが各地で活動をしてくださること。活動というのは大きな講演会で講演することではなくて「絵本で子育ては楽しいよ」という事を身近な方からお伝えしていただくということが一番大事な事だと思っています。とお話してくださいました。 支部紹介

 その後自己紹介、支部活動の報告と続き講座実演が始まりました。一人目の講師は野口明子さん(芦屋1期)。《目には見えない大切なもの》というテーマでのお話です。 

 

野口明子(芦屋1期)

 最初に『かみさまからのおくりもの』(ひぐちみちこ/作、こぐま社)を読み聞かせしてください。ひぐちみちこさんの絵本や大人向けの読みものなども紹介してくださり、野口さんの子育て体験を通してのいろいろなお話をしてくださいました。

 とても説得力があり、心がほっこりしたり、力をもらったり、勇気づけられる講座でした。日々の日常を大切にしてこられたのを感じました。

 午後の部は二人目の講師、ジュリー・マーティンさん(東京8期)の《バイリンガルのおはなし会》(テーマ 主食絵本とおやつ絵本)です。 ジェリーマーティン(東京8期)

 一口の食事を考える時、主食(体が育つ)とおやつ(おいしいけどそればかりだと体は大きくならない)バランスが大切。絵本生活が健康になると思います。
 『はっきょいどーん』(やまもとななこ/作、講談社)を最初に読んでくださいました。男性講師の読む『はっきょいどーん』は迫力を感じました。そして『Peek−a−Boo』『いない いない ばあ』(松谷みよ子/作、瀬川康男/画、童心社)を英語版で。その他たくさんの絵本を読んでくださいました。

 最後に『バルボンさんのおでかけ』(とよたかずひこ/さく、アリス館)を読んでくださり「この絵本は人間とワニが同じところに一緒に平和に暮らしている」「世界がもっとこのようになったらいい。絵本は深いなーと思う」と話してくださいました。

藤井勇市 次に藤井勇市顧問からお話がありました。最初に毎日新聞から「物言えぬ世そこまで」という記事を紹介してくださいました。戦争に行かれた方が戦争の実体験を若い子どもたちに伝えていこうということで、ある学校で2006年から始められた活動が、今年になって「来なくて結構です」と学校から言われた。世の中がそういう状況に入っていくことがとても怖いことだろうと思う。「絵本で子育て」センターでは、中川正文先生から直接『すみれ島』(今西祐行/作)を聞いた方、DVDで観た方もいらっしゃるでしょうけど、こういう本を読めなくなる世の中が、もうすぐそこにあることの怖さを我々は知っておかなくてはと思う。

 それともう一つ『原発ホワイトアウト』(若杉冽/作、講談社)という小説があるのですがこれと同じようなことがおきています。

 新潟県知事選では結果として立候補するのをやめた現職の方がいます。こういう社会になってきた。我々絵本講師が本当に自覚しておかないといけないのは現在の社会はどんな社会なのか知っておいてほしい。そこが本当に理解できないで絵本を届けることは難しいということを知ってほしい。世の中がここまで来ている怖さを感じられるだろうか? そういう感性を持つ絵本講師であってほしい、という藤井顧問の強い願いが伝わってきました。私達絵本講師の責任の大きさを感じました。

 そして三人目の講座は、大長咲子さん(芦屋一期)で《絵本で子育てしませんか》と題してお話大長咲子(芦屋1期)しくださいました。最初に自己紹介と『おやすみなさい おつきさま』(マーガレット・ワイズ・ブラウン/作、クレメント・ハード/絵、せたていじ/訳、評論社)を読んでくださいました。この本を読むと少し心が落ちつきますと話され、この本を読んでくれる時のお母さんはやさしいと思います。この読み聞かせの時間は、そのまますべてその子のためにある。その子にとってもお母さんにとっても宝物だと思います。また絵本は一流の方から一流の言葉や絵を見せてもらえる。子どもたちに届けてくれる。あんなこともあったね、こんなこともあったね、と日常的に絵本を読み続け親子の会話につながっていく。たくさん親子のきずなをつくってほしいとお話くださり、たくさんの絵本を紹介してくださいました。

 そしてその後、七つのグループに分かれ交流の時間をもちました。最後に舛谷裕子さん(はばたきの会副会長)のごあいさつがありました。「今日は三人三様の講座でそのとおりだなとまねしたい講座ばかりでした。このような講座が出来たらなと思いました。」と締めくくれられました。盛りだくさんの交流会の中、たくさんの学びや気づき、感動がありました。
(こもだ・さなえ)

 

(交流会リポート・こもだ・さなえ・芦屋11期)あいだ なつほ

 


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