おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第96号(2014.09.10)








いろいろいろのほん
『いろいろいろのほん』 
エルヴェ・テュレ/作 
ウラジーミル・ボブリ/絵 
谷川俊太郎/訳 ポプラ社

 赤、ピンク、青、紫、黄色のある画面に指をあてて次のページをめくると、色が集まってきました。色の三原色に白と黒を混ぜてさまざまな色ができる仕組みを遊びながら知ることのできる絵本。色の美しさ、指を使ったり、紙をたたんだりして色を作り、絵を描くことの楽しさが作品全体から伝わってきます。

 

ミスターワッフル!
『ミスターワッフル!』 
デイヴィッド・ウィーズナー/作 
BL出版

 猫のミスターワッフルの目の前に豆つぶほどの宇宙船がやってきます。おもちゃと思ったミスターワッフルは捕まえようとして船を壊しますが、宇宙人たちは何とか壁の穴に逃げ込み、アリやテントウムシたちと友だちになって船を修理します。そして、体験した出来事を壁に絵と宇宙語でつづります。コマ割りを使った絵が豊かなストーリーを語ります。宇宙語を想像してみるのも楽しい絵本です。








 

12にんのいちにち
『12にんのいちにち』
杉田比呂美/作
あすなろ書房

 同じ町に住む12人の人たちの朝6時から次の日の夜明け前4時までの生活を2時間おきに絵で表現した絵本。ワールドカップ出場を夢みる小学生のヘモ少年、ペンキ屋さん、看護師さん、音楽家の銅像、テレビ記者、パン屋さん、熱血消防士、おばあさん、動物園のライオン、小説家、宅配のお兄さん、赤ちゃんが少しずつ関わり合いながら一日を過ごします。最後には地図があってその日にあった出来事をたどることができます。


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