「絵本フォーラム」第82号(2012.05.10) |
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『ふたごのもうふ』 ヘウォン・ユン/作 せなあいこ/訳 トランスビュー おもちゃも洋服も部屋も一緒で、寝るときも一枚の毛布で寝ていたふたごが、5歳になって、別々に寝ることになりました。二人は黄色とピンクのきれを買い、お母さんにもうふを縫ってもらいました。おかあさんは、これまで二人が使っていた10色縞のもうふを半分に切って新しいもうふに縫い付けてくれました。韓国の布のデザインが美しく、ふたごが個性を発揮しながら成長していく様が描かれています。 |
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新しい町に引っ越してきた少年は、町を散歩しながら、「ネビル」という名前を通りで呼び始めました。すると、たくさんの子どもが集まってきて、一緒に「ネビル」と名前を呼んでくれ、少年に「ネビルってどんな子?」などのたくさんの質問をしました。そして、少年は、次の日にもみんなと遊ぶことを約束しました。実は、その少年こそ、ネビルという名前だったのです。絵もユーモラスです。 |
うさぎのシルエットのある表紙を開くと、空一面に星が光る見返し。次のページには、満月がのぼっており、その次のページを開けると、うさぎが「きこえる?」と私たちに話しかけます。そして、「はっぱのゆれるおと」「はなのひらくおと」「ほしのひかるおと」「いきをすうおと」などがシルエット画で表現され、私たちはその音を想像します。キャンパス地のような背景が静寂の中に聞こえる音を巧みに表現しています。 |