我が家の読み聞かせは 1 日の終わり、眠りに就く前が多い。今日の出来事を話しながら本を選ぶ。私が楽しみたい本の時もあれば、子どもたちが遇いたい本であったりもする。きまりはない。季節の本や同じ作風の本や、勿論てんでバラバラのこともある。
そして本を手に布団に滑り込み、私を挟み、枕位置を直すのも、もどかしげに今か今かと待つ仕草が愛しい。そして表紙を掲げる、始まりの合図。
今や 7 歳の子どもたちの最初の読み聞かせは、『じゃあじゃあびりびり』『いないいないばあ』そして『おおきなかぶ』。 4 か月で未だ首も据わらぬ小さな小さな二人を、胡坐の足左右に一人ずつ抱え読んだものだった。双子だった 2 人に、私ひとりで同時に体験させてあげられるスキンシップが読み聞かせだったから。
この 3 冊は来る日も来る日も読まれ、そのうち寝返り、這い這いと子どもたちの成長に伴い、リビングにも絵本が増えていったが、 3 冊はお気に入りのままだった。
いつの日か「あっぱプップップ―♪」「んないないばっ」「んんとっそ、どっおいそ」とよだれまみれで語る 2 人をみて、うれしさに満たされ、癒されたものだった。
『めっきらもっきらどおんどん』この本は、以前子どもたちが「おかあさんきいてて」となぜだか読んでくれた思い出の一冊である。なんとも心地良く、やさしいひと時。愉しいお話なのに泣きそうになったあの夜。読んでもらうってこんな気持ちになるんだぁ、今日は親育てだなぁなんて子どもたちに感謝。
今夜は早めにお風呂に入ろう。そして読もう、『おにたのぼうし』を。
きっと今夜も私の両肩に鼻を擦りつけてきて、読み聞かせ時間を過ごしてくれるだろう。
「おかあさんいいにおい」「おかあさんだいすき」と・・ 節分のひに
(なかじま・えいこ) |