おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第66号(2009.09.10)








●『かっきくけっこ』谷川俊太郎/さく、
堀内誠一/え、くもん出版

 日本語の 50音を堀内誠一が豊かな色と形でデザインした絵本。「あいうえお」は赤、黄、グレー、オレンジ、青の三重円で表現されており、「かきくけこ」は直線で区切られたカラフルな面に、白抜きで角ばった「かきくけこ」の文字が配置されている。そして、谷川俊太郎の文が「かっきく けっこ」とますます音の特徴を強調している。最後に忍者が「ん」と現れるまで、どの画面もそれぞれの50音が「生きている」絵本。 (税込価格1050円)


•  『ミスター・ベンとおおきなえもの』
デビッド・マッキー/作、まえざわあきえ/訳、
朔北社

 ミスター・ベンは不思議なことがおこる衣装屋でハンターの衣装を試着し、着替え部屋からジャングルの世界へ行く。そこにはハンターたちがいて、ベンをガイドと思いこみ、案内をさせる。ベンは「超一流のハンターは鳥や蛇やシカやワニなどのちっぽけな獲物を相手にしない」と納得させて、鉄砲を撃たせないが、ついにゾウに出会ってしまう。『ゾウのエルマー』で人気のマッキーの「ミスター・ベン」シリーズ第三弾。(税込価格 1575円)









•  『ふくろのなかにはなにがある?』
ポール・ガルドン/再話・絵、こだまともこ/訳、
ほるぷ出版

 キツネが捕まえたハチを入れた袋をちっちゃなおばさんのところに預ける。おばさんは袋を開けてしまい、ハチはニワトリに食べられてしまう。そこで、キツネは袋にニワトリを入れておっきいおばさんに預けるが、再び袋は開けられる。キツネは4人のおばさんを回って袋の中身はどんどん変化するが、最後にどんでん返しが待っている。ガルトンのスピーディな線がストーリーを豊かに表現している。(税込価格 1470円)


前へ ★ 次へ