おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第62号(2009.01.10)








『えんぴつくん』 
アラン・アルバーグ/作、ブルース・イングマン/絵福本友美子/訳

 えんぴつくんが男の子と犬と猫を描きました。男の子たちがおなかがすいたと言ったので、えんぴつくんは食べ物を描きましたが、色がないので食べることができません。そこでえんぴつくんは筆を描き、カラフルな世界が広がりました。描かれた人たちが文句を言い始めると、えんぴつくんは消しゴムを描きました。すると、消しゴムは頼まれていないものまで消し始めます。描いたものが現実になる楽しさが想像豊かに表現されています。(税込価格 1575円)


『あ』
大槻あかね/作、福音館書店

 針金だけでできた小さな人が、テーブルの上にあるガラスのコップやポットやマヨネーズなどを見つけて、不思議そうにその形をまねてみます。それから棒を見つけて持ち上げたり、手袋の中やしおりがはさんである本のページの中に入ってみたり、蚊取り線香の上を走ってみたりして遊びます。最後はファスナーの上を滑って退場。日常の道具が5センチぐらいの人の視点でとらえられたユーモラスな写真絵本。(税込価格 840円)









『 The Red Book』
バーバラ・レーマン/さく、評論社

 小学館女の子が雪の降る町を歩いていると、赤い本が落ちていました。学校に持って行って開いてみるとそこには島の地図がありました。そして、島の海岸を一人の男の子が歩いていて砂浜で赤い本を拾ったのが見えました。男の子が拾った絵本の中には、女の子が朝歩いていた雪の町の風景が見えました。二人は本を通して目を合わせ、女の子は男の子に会いに行こうとします。絵だけで表現された不思議な絵本。(税込価格 1365円)


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