幼い頃、寝る前には母が何冊かの絵本を読んでくれました。母の温もりを感じながら物語の世界へと入り込み、なんとも言えない安心感とともに眠りについた記憶があるから、私自身も生まれてくる我が子には絵本を読んであげたいと思っていました。
娘が生後4ヶ月のころ、友人の紹介で『ほるぷこども図書館』と出会いました。リビングに突如現れた沢山の絵本達に、まず私が圧倒されてしまいました。最初はページを舐めたり、くしゃくしゃにするのが楽しそうな娘でしたが、そのうち色とりどりの絵に興味を示すようになり、じっと一人でよく眺めたり、『じゃあじゃあびりびり』『いない いない ばあ』などは声を出して真似るようになりました。
それからというもの、驚き・発見・喜びの連続で、夫の出番も増えてきました。2歳になった今では、日常と絵本が強く結びついていて、信号機のルールは<ぴかくん>から学び、『やさいのおなか』で野菜の形と名前を覚え、『せっけんつけてぶくぶくぷわ』を見て、毎日の洗濯を楽しくお手伝い。『だいちゃんのちびねこ』は特に大好きで、読む度に飼い猫を抱きしめる姿を見て温かい気持ちになりました。
字を読めなくても本当に様々なことが吸収できる、それ程に絵本の世界はとても深いのでしょう。どんな時も本を傍に置き、想像力、感受性豊かで心の優しい子に育ってくれたらと願います。
いつの日か大切な絵本と共に母の温もりを思い出し、また自分の子どもへと語り継いでもらえたら、こんなに幸せなことはありません。(あまの・ゆうこ) |