私の絵本体験記

「絵本フォーラム」125号(2019年07.10)より

「黄金期がずっと続きますように」

郡田 奈津子 (神奈川県)

こおりた・なつこ 長男が生後半年も満たない頃、千葉から名古屋へ引越したのを皮切りに5回も引越しが続きました。その間に次男、長女が生まれ、この時期の環境は目まぐるしく変わり、絵本にまつわる思い出は記憶の奥底へ行ってしまいましたが「絵本は良い」「本の世界を楽しむ力をつけたい」と、時々図書館の絵本や、頂いた数少ない絵本を寝る前に読んでいました。しかし一人一冊ずつ読んでいると覚醒してしまう我が子たち。早く寝かせたい私は「長いのダメ」と制限をかけ、よちよちと長女が持って来る絵本は適当に読み飛ばし、しだいに家での読み聞かせは減少していきました。

 転機となったのは熊本の小学校で図書ボランティアに参加したことです。こんなにも面白い絵本があるのかと私の心を鷲掴み。子どもたちと絵本を楽しみたい思いが募り、この4年半は多くの絵本に出会いました。「もぉ! お母さん、ほげちゃんみたいに爆発するからねっ!」(『ほげちゃん』偕成社)。運動会の前には「右足を前に出したら次は左足を前に出して、それを誰よりも早くすればいいんだよ~(『ぼくのジィちゃん』佼成出版社)。「こんな絵本あったよねー」などと、絵本は子どもたちと笑顔になれる共通話題の一つとなりました。

 寝る前の絵本タイムが今では週に2~3回程度ですが、中3男子は時々チラ見し、小4長女が2冊選ぶと小6次男もそっと2冊選び傍に置いていく姿はとても愛おしく、乳幼児期だけでなく思い立った時からが絵本黄金期だと強く思う今日この頃です。
(こおりた・なつこ)

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