おすすめ絵本
「絵本フォーラム」第32号(2004.01.10)








『しょうたとなっとう』
(星川ひろ子・星川治雄/写真・文
小泉武夫/原案・監修 ポプラ社)

 おじいちゃんが、畑の青大豆を蒔き、枝豆と大豆を収穫し、大豆を太陽にさらし、その一部をゆがいて藁の中に入れ、納豆を作るまでを5歳の孫のしょうたに見せる様子を追った写真絵本。しょうたは、祖父との交流の中で納豆が好きになり、読者は大豆がより身近に感じられます。
(本体1200円)

『おいしそうなバレエ』
(ジェイムズ・マーシャル/文
モーリス・センダック/絵 徳間書店 )

 やせっぽちのさえないオオカミが白ブタのバレエ公演を見つけ、ブタを食べようと公演を見にいきます。ところが、バレエの世界に引き込まれ、遂には飛び入り出演を企てます。オオカミの心情の変化が皮肉の利いたストーリー展開とバレエの楽しさや芸術へのメッセージが込められた絵で表現されており、大人も楽しめる作品になっています。
(本体1600円)







『ハリネズミと金貨』
(V・オルロフ/原作 田中潔/文
V・オリシヴァング/絵 偕成社)

 金貨を拾った年老いたハリネズミが冬を越すのに干しキノコや靴などを買おうと思いますが、どの持ち主も無料で提供してくれ、最後に買い忘れたと思ったハチミツまでもお話好きの子グマが持ってきてくれます。ハリネズミは金貨を必要な人のために元の場所に戻します。絵とストーリーからロシア文化が楽しめる絵本。
(本体1400円)

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