春うららかな晴天に恵まれた 3月15日、福岡朝日ビルにおいて第4期「絵本講師・養成講座」第6編福岡会場が開催された。今回は早くも本講座最終日となる。受講生もすでに親交が十分に深まり、朝から近況報告に花を咲かせていた。
午前中は閉講式(修了証書授与)が行われた。まずはグループごとに前へ出て、代表が森理事長から修了証書を授与された。
みなさんにこやかな晴れ晴れとした表情で証書を手にされていた。森理事長からは「みなさん、回を重ねるごとに若く美しくなられましたね。これからはすぐに活動はできなくてもできるところから絵本のすばらしさを伝えていってください。全国各地で一人ひとりが少しずつでも伝えていったら大きな力となります」と励まされた。
続いて、藤井専任講師からの全体講評。時間を気にしながらも、レポートに対する講評、今後絵本講座を行っていく上での注意点とアドバイス。家族が家族することの大切さなどを丁寧に話された。最後に本講座福岡会場の存続がピンチに立たされているお話が出て、ぜひこの地で学びを深め、広めていくために仲間を集めようと、会場の誰もが思われたことだろう。
次にご来賓の 3名の方からご祝辞を賜った。まずは理事の松本直美さん。養成講座開講の5年前から絵本講座をされている大先輩のお立場から、はじめて絵本講座をした時のお話をしてくださった。これからはばたこうとしている方たちにとって大きな励ましとなった。
続いて第3期生の石田裕子さん。ご自身もまだ1歩が踏み出せていないが、この祝辞がきっかけとなればと今後の抱負を語られた。しかし子どもの心の環境破壊のお話や、絵本講師の種をまいて、木を育てようというお話はさながらミニ絵本講座のようで、すぐにでも1歩を踏み出されるのではと期待が膨らんだ。4期生にとっても力強い仲間や先輩がいることは心強い。
最後に第1期生で「はばたきの会」副会長をされている井下陽子さん。「レポートを終えて達成感にあふれていると思うが、絵本講師の勉強は今はじまったばかり。一人でやると大変な仕事や勉強もみんなとやると楽しんでいるうちに身についてしまう。ぜひはばたきの会に入会して学びを深めましょう」と副会長らしいご祝辞を述べられた。
第 2期生の天野美佐子さんによって、講師の方や各出版社等から届いた祝電の披露があり、閉講式は修了した。
20分ほどの休憩を挟み、午後からはとよたかずひこさんの記念講演。7月の第2編で予定されていた講義は、台風のため延期になり、本日ようやくお話を伺うことができた。
ご自身の作品であるたくさんの紙芝居や絵本を読んでくださり、ユーモアも交えた楽しいお話で会場の雰囲気も盛り上がった。とよたさんはとてもシンプルな読み方、演じ方をされるが、それがかえって作品の面白さを引き立てているように思う。
さすが作者だけあって、作品のことを最もよく理解しているからこそなせる業かなと感服した。本会場は普段子どもと接している方が多かったのか、作品に対する反応がよく、みなさんまるで子どものように声を上げて笑い、楽しんでいた。
とよた作品の制作話や、子育ての話などをたくさん伺い、作品に対してまた別の見方ができるようになった。本日発売の『ポンポンおふね』(アリス館)を初読み語りしてくださったが、今日のために夜なべで大型絵本を作ってきてくださったとのこと。
また4月発売予定の『りんごくんのおうちはどこ?』というかわいい紙芝居は抽選で1名にサイン入りでプレゼントといううれしい企画も立ててくださった。たくさんのすばらしい作品を出されているとよたさん、まだまだやりたいお仕事がたくさんあり、アイデアにあふれているご様子だった。今後もとよたさんのご活躍に期待したいと思った。
とよたさんを交えての記念撮影の後、お待ちかねの懇親茶話会となった。とよたさんが乾杯の音頭をとられ、和やかな雰囲気で始まった。
食事、歓談がひと段落つき、各グループから 1名ずつあいさつ。愛媛からフェリーで通った方、鹿児島から新幹線で通った方、今までで一番本を読んだ方、みなさんそれぞれに大変な苦労や努力をされて頑張った1年であったようだ。
2時間の茶話会の中で、賛助会員の登録をされた方、メールアドレスや電話番号の交換をされた方など、これからも学びあい、つながりあっていこうという前向きな姿勢がみられた。
ちなみにとよたさんの紙芝居はじゃんけん大会により、最近お孫さんがお生まれになった方に決まりね最高の出産プレゼントになった。
とよたさんは最後までみなさんの本に丁寧なイラストやコメント付のサインをかいてくださっていた。その間も受講生たちと気軽にお話をされ、そのやさしいお人柄にみなさん感激されていた。
今日でこの講座は修了するが、ぜひ来年度もこの福岡で第 5期「絵本講師・養成講座」が開講できるようにと願って報告を終わりたいと思う。 |