私の絵本体験記
「絵本フォーラム」23号(2002年07.10)より
お金では買えない、かけがえのない宝物
長岡 慈子さん(山形県山形市)

写真  『ほるぷこども図書館』との出会いは今から10年前の独身のころでした。まだ子どももいないのになぜと思ったのですが、絵本が好きだったので『めだかコース』を購入しました。数年後長女が生まれ、さっそく0才から読み聞かせを始めました。2年後には二女も生まれたので『うさぎコース』まで揃えました。昨年ほるぷフォーラムの方にお会いして『こじかコース』『こぐまコース』を紹介していただいたのですが、本ならたくさんあるし、経済的にもちょっと厳しく、正直どうしようかな? と悩みました。
 でも「成長にあった本が必要よ、今しかないよ」と言われ、もう一度考えてみました。最近、小学校2年生の長女が家の本をあまり手にとらないことや、学校から借りてくる本が偏っていることに気づき、思いきって揃えることにしました。本が家に届き並べると「わぁ、いっぱいあるね!」「今日はどの本を読もうかな!」と目を輝かせて本を選ぶ娘たちを見たとき、「あぁ、本を買って良かった。成長発達にあった本はやっぱり必要だ」とつくづく思いました。たくさんある中から選べることや、いろんなジャンルがあることも大きな魅力と思います。例えば戦争のこと、障害のこと、いじめのことなど自分は体験していないことも、本を通して伝えていけるのだと改めて感じました。
 熱心にすすめていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。おかげで0才からの毎晩の読み聞かせは今も続いています。そこで得るものは、決してお金では買うことのできないかけがえのない宝物です。
前へ次へ