あけましておめでとうございます。願わくは、心穏やかに過ごせる1年であってほしいと思います。せかせかと追い立てられない時間を意識してつくりたいと思います。
そう思ったときにふっと、家にあるまだ読んでいない本が目につきました。『葉の裏で冬を生きぬくチョウ』(高柳芳恵/文、村山純子/絵、偕成社)。地味なタイトルのこの本を手に取る気になったのは、3人の子を持つ主婦の10年間の観察記録ということがわかったからでした。
時には子どもと一緒に、にしても10年間とはすごいと思いました。ウラギンシジミの観察記録を読みながら、私は自分の子育てを振り返っていました。「こんなに身近なところで冬をこすチョウなのに、いままで気がつかなかったことがふしぎなくらいでした。
でも、みようという気持ちがなければ、なにもみえてこないのでしょう。〈みる視点〉をもつことによって、みえなかったものがみえてくる」(本文より)。見る視点に気づくことで見つけるコツがわかるようになるのですね。子育て中の方は、せめてあとがきだけでも読んでほしい。科学の本ですが、とっても育児の参考になりますよ。
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『葉の裏で冬を生きぬくチョウ』 (偕成社) |