子供の心を育む絵本案内

めばえ 別冊 アンド 子どもと暮らす子どもと楽しむ 2015年7月号

子どもの心を育む絵本案内

「読んで」と言われたら「ハイ、喜んで!」

 子どもは忙しいときに限って「読んで!」と絵本を持ってきますよね。そんなとき、私は家事の手を止めてでも、「ハイ、喜んで!」とその場ですぐ読んであげることにしています。

 絵本を一冊読むのに必要な時間は2〜3分。その短い時間だけでも親の心と体をきちんと向けてあげれば、子どもは愛情で満たされ、さらに、絵本の中の美しい色彩や言葉に触れることで、豊かな心が育まれます。
 知識や感性は学校や習い事で養うこともできますが、幼児期の心育ては親にしかできません。絵本は、そんな親をサポートしてくれる育児の最高・最強ツールです。

 なかには「上手に読めないから・・・」と読み聞かせを敬遠する親御さんもいますが、うまいヘタは関係ありません。
大切なのは親の声で語りかけること。
 実際、専門機関では、乳児が母親とそれ以外の女性の声を聞き分けるような脳反応を示したとの研究結果も発表されています。(※)

  また、読み聞かせは選んだ絵本によって、子どものその時の気持ちを知ることができるチャンス。せっかく買った(借りた)本に最初は興味を示さなくても、しばらくして「読んで」ということもよくあります。選ぶときに迷ったら、まずは親自身が楽しめる絵本を選びましょう。

※直井望他「近赤外分光法を用いた対乳児音声に関与する脳反応の検討」 哲学No.121,p.147-158(2009)より

 

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