第1回

 平成18年度、第1回「東京会場賛助会員交流会」が8月5日(土)、東京文化会館(台東区・上野公園内)で開催されました。



交流会

 森理事長のあいさつに始まり、藤井代表からは、まず賛助会員の規約についての説明が、次に著作権者への許諾の要・不要を分類したガイドラインが公表されたことについての新聞記事を元に説明いただき、絵本講座は読み聞かせ会とは違い、絵本の使用はあくまでも講座の補強のための引用ということに該当する為、許諾は不要との見解を示されました。

また、読売新聞兵庫県版にて、芦屋1期生の野口明子さんの絵本講座がとりあげられた記事を紹介いただき、先輩の活躍ぶりを輝かしく思い、また私達もこれから頑張っていこうという中でたいへん励みになりました。
午後からは、まず自己紹介が行われました。出席者が10名ということもあり、絵本講師としての現在の活動状況や、悩み、今後の目標など一人一人のお話をじっくりおききすることができました。
その後、わたしく北素子(東京2期生)が活動報告をいたしました。まず、広報活動については、男女共同参画センターによる市民講師募集に応募し、絵本講座の企画が採用された経緯や、子育て支援センター、市民館への広報活動について、実際に持参しているツールをご紹介しながら成功談、失敗談ともにお話しました。

次に、絵本講座を実歳に開催したときの報告、感想、反省点についてのお話もいたしました。3歳の娘をもつ母親として、子育て真っ最中のお母さん達に同じ立場、同じ目線で、家庭での読み聞かせの大切さを伝えていきたいのですが、経験不足や知識不足を補う為には、日々情報アンテナをめぐらすことを意識し、参考書籍を読むなど自分磨きの必要性を感じています。
絵本の書評をつづった自らのブログは、絵本への知識を深めるとともに、アクセスいただく方のコメントから新たな気付きがあったり、講座でのエピソードの参考になることや、絵本講師というものを広く認識してもらうことにも役に立っているということについてお話いたしました。

交流会  次に、山口ちいさん(東京2期生)から活動報告がありました。
長年、塾の運営をされ子ども達と深く関わっていらっしゃることや、養護施設訪問での絵本のよみきかせの活動を通じて感じた、絵本体験のある子どもとそうでない子どもについてのお話など興味深いものがありました。近年ご自身のお母様を亡くされ、改めて「母」について考えられたそうで、絵本講座も「母性を見直して見ませんか」というテーマでお話されているとのことです。
講座終了後の受講者の感想文を貼り付けたノートや、講座内で使用した本のリストなどのレジュメも見せていただき、大変参考になりました。
『おおきな木』(シルヴァスタイン)と『トンちゃんってそういうねこ』(MAYA MAXX)の2冊は必ず講座で紹介するとのこと。
報告の最後に、後者の本の全文読み聞かせをしていただきました。優しく、愛嬌たっぷりに描かれた絵本ですが、命の大切さと、今生きていること、今あることに幸せを感じることの大切さがかかれた深い内容の本で、読み聞かせのあと出席者一同感激でしばらく沈黙となったほど。
山口さんの優しい語り口と、経験に基づいた説得力のある言葉の中には、子どもに対する愛情と、子育て中のお母さんへの激励が感じとられ、実際に講座を受講してみたいという気持ちになりました。

最後に、フリートークの時間がもうけられ、絵本講師について以外に、現在の情報化社会の害や、子育て全般に及んだ幅広いテーマでの話合いとなりました。
その中でも、自閉症と診断された子どもを持ち、母親自身もうつ病であるという人から相談をもちかけられたという会員(芦屋2期)の話では、その方の話をじっくり聞いてあげた上で、絵本を渡してよみきかせをすすめたところ、徐々にですがその親子の明るい声が聞けるようになってきたとのこと。
実際に絵本の読み聞かせを通して一組の親子の絆が深まり、楽しく子育てをするきっかけをつくることができたというエピソードは、絵本講師としての意義を再確認できるものでした。
交流会  こういう小さなはばたきが、大きなはばたきになることを信じていきたいと思います。

今回は、残念ながら出席者も少なかったのですが、会員同士、また藤井代表や森理事長とも密接な交流ができたことを嬉しく思っております。会を重ねるごとに、人が増え、活発な意見交換ができることを願っております。




(報告 第2期修了生 北 素子)


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