おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第75号(2011.03.10)








『シルム 韓国すもう』 
キム・ジャンソン / 作 イ・スンヒョン / 絵
  ホン・カズミ / 訳 岩崎書店

 シルムと呼ばれる韓国すもうの様子を描いた絵本。でっかい赤のチャンサ(力士)とちっちゃい青のチャンサの決勝になり、赤のチャンサが勝ったと思いきや、青のチャンサがなげわざを披露して赤のチャンサをうちまかしました。見ている人たちは息をのんで試合を見守り、試合のあとはお祭りさわぎになります。見物客の中には子どもも露店を出す者や牛までもいて、隣国韓国の人々の文化が楽しめます。


『おおきなけやき』
林木林 / 作 広野多珂子 / 絵 すずき出版

 森の中で一番背の高いけやきの木がこの冬最後の寒さがやってきたときに「どっすーん!」と倒れました。すると、まず、小さな草や花や虫たちが空の話を聞きにきました。それからきじばとやリスがやってきて木との思い出を語りました。倒れた木は秋には落ち葉に、冬には雪に覆われ、春になるとコケや草で覆われて土になりました。丁寧に描かれたけやきの木が生命の循環を豊かに表現しています。









『108ぴきめのひつじ』
  いまいあやの / 作 文渓堂

 夜、眠れないメイはベッドを飛び越すヒツジを数え始めました。ところが、108ぴき目のひつじはベッドを飛び越せません。メイは108ぴきめのひつじが飛ぶ練習を手伝いますがうまくいきません。そこでメイはベッドにのこぎりで穴をあけてベッドの向こう側まで通り抜けられるようにしました。メイはすっかりくたびれて寝てしまいました。ひつじの絵が楽しいおやすみなさい絵本。


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