物置小屋で影と戯れながら遊ぶ少女を描いた文字なし絵本。女の子は手で鳩の影を作り飛ばします。すると、ほうきは花に、掃除機はゾウに、自転車の車輪は月に大変身。女の子は靴と自分の体で狐の影を作ります。周りがジャングルのようになって、いろいろな動物が出現する中で、狐が乱暴を働こうとします。少女の空想の広がりが、白い背景に黒い影と光の黄色のコントラストで見事に描かれています。
『のまどくん』 片山健 / 作 文渓堂
『りすでんわ』 高橋和枝 / 作 白泉社