私の絵本体験記

「絵本フォーラム」71号(2010年07.10)より
「娘の横顔に胸が 」
 早野 千賀子さん 愛知県名古屋市


 「ママー。絵本読んだら洗い物していいよ。」晩御飯が終わると娘は絵本を読んでもらおうと必死です。

 我が家は共働きの為、娘は日中を保育園で過ごします。娘に絵本を読んであげることができるのは朝晩の限られた時間だけです。

 「いいよ。今行くからちょっと待ってて。」そして絵本を読み終わると私は洗い物にかかります。洗い物が終了して洗濯物を取り込もうとすると、「ママー。一冊だけ読んでー。」その後も歯磨き、お風呂、就寝まで同じことが繰り返されます。

 絵本の読み聞かせは娘が生後3ヶ月の時から始めました。初めはまるで反応がなく、興味がないのかなぁと心配になったこともありましたが、それは杞憂に終わりました。絵本が全然足りない。100冊程度あった絵本を何十回、ものによっては何百回読んだことでしょう。その時出会ったのがほるぷこども図書館でした。これだ!娘は届いた絵本に夢中

になり絵本の前を離れようとしません。またしばらくすると絵本が足りなくなり我が家には400冊以上の絵本が集まりました。

 娘は先月3歳になりました。絵本を読み始めると、娘は真剣な眼差しで絵本に集中します。「絵本にはいった」この言葉を耳にした時、納得しました。娘は今絵本にはいっているんだ。娘の意識は羽をつけ空想の世界に飛んでいます。そんな娘の横顔を眺める時、私の心は胸いっぱいになります。読み聞かせは、私にとっても娘に癒される大切な時間です。

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