私の絵本体験記
「絵本フォーラム」70号(2010年05.10)より
「絵本から学んだ育児・自分育ち」
三宅 佳子さん(兵庫県西宮市)

 絵本は子どものためのものと思っていました。

 しかし、長男が産まれ、子どもの為にとなんとなく絵本の読み聞かせをしていてだんだんと「これ(絵本)は私のためでは?」と思うようになり絵本のことをもっと知りたい!と絵本の魅力にすっかりはまってしまいました。

 絵本のことをもっと知りたいと思っていた私に「絵本講師・養成講座」との出会いがあり、迷わず受講しました。

 毎回絵本についてはもちろん私にとって自分の子育てを振り返る育児講座でもあり、「あーしていれば良かったかな?」少し( !?)の後悔と「絵本を読んでいれば大丈夫」という安心感を得ることができました。

 ある日、字が読めない娘が、私と息子のしていた「ぐりとぐら」のかるたを横から「はいっ」と札をとったのです。娘は絵を見て札を取り、息子は字を探して札を取り、読んでいてもなんだか不思議な楽しいかるた遊び。絵を読む力を目の当たりにして驚きと喜びを感じる日々です。

  『きんぎょがにげた』の絵本が欲しいと言っていた娘が、やっと手に入れ宝物に。うちで昨年夏から飼っている金魚を見て「きんぎょがにげたらどうする〜?」と聞いてきた姿を見て絵本を欲しがった理由がわかった気がしました。

 「今日はこれとこれと…」「これ読んで」の声を楽しみに小学 2年の息子、4歳の娘とこれからも絵本を読んで楽しんで、親子で心の成長ができるように、絵本や体験でうるおい(水)を与え、しっかりとした根っこをはれるように、たくさんの出会いをしていきたいと思います。(みやけ・けいこ)

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