リレー

絵本がすばらしい脳回路を創ると信じます
(神奈川・NPO法人地域家族しんちゃんハウス代表・館合 みち子 )


 
 子育てサポートを始めて 6年経ちます。

 現在子育て中のお母さん、子育てご苦労様です。私だったら今、子育てできるだろうかと考えると、今のお母さんのように頑張れませんね。だからサポートしたいと思うのでしょうかね。今の若いお母さん達は偉いと感じる、 52歳です。

 子ども達の五感の入手経路が自然ではなくなっている。五感から入った情報は、脳の回路を形成する素になる(習慣)重要なもの。入手された情報により、言葉や行動が変わってくるのはおわかりでしょうか? 気付いていないお母さん達が多いようです。私も子どもが中学に入ってから気付かされました。でも遅くはありません。気が付いた時から始めれば良いのです。

 「目」からは自然な田園風景ではなく、一方的に画像が動くテレビが長時間流されている生活。「耳」からは雨音、風音、鳥や虫の声に変わって、日常の機械音が脳に入ります。「手」に触れるものは、綿や木ではなくプラスチックや化学繊維。「鼻」からは森林の香りなど吸うことはできません。排気ガスや合成の香りです。「口」には素材ではなく加工品。これでは子ども達が自然に育ちませんよね。これで自然に育ったらあら不思議。子ども達の脳ミソはストレスをいっぱいかかえて、ストライキを起こしているのが今の子育ての現場ではないでしょうか。

 そこで「しんちゃんハウス」では、NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師・中村利奈さんに協力していただき、絵本の読み聞かせと、今なぜ絵本なのかをお母さんの立場で発信していただいています。

 お母さん達が肉声で赤ちゃんに語る言葉こそ、愛のメッセージです。もっともっと活動の輪を大きくして、少しでも子ども達のストレスを取り除く活動を広げていきたいと思っています。

絵本フォーラム62号(2009年01.10)より

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