私の絵本体験記
「絵本フォーラム」60号(2008年09.10)より
「かけがえのない息子との時間」
松本 光弘さん (静岡県静岡市)

 息子の0歳のクリスマスに「めだかコース」をプレゼントしたのが『ほるぷこども図書館』との出会い、それ以来「これ読んで」のリクエストに楽しみながら応えています。
  通勤に時間がかからないので平日は朝の 30分が息子との貴重な絵本タイム。『ぐりとぐら』『ターニャのぼうけん』『もりたろうさんのじどうしゃ』『くまのコールテンくん』などが歴代の息子のお気に入り。とくに『ぐりとぐら』で泡立て器のことを「おさとうたっぷり」と呼んでいたのが印象に残っています。これらの絵本を共通の話題として息子との会話が弾みました。
  最初は脈絡なく使われていた絵本の中の「ことば」や「せりふ」が次第に適切な場面でしかも思いもよらないような「ひねり」を加えて使われるようになり驚かされました。おとなしくしているなと思ってふと見ると、自分の背丈ほどに山積みの見終えた絵本。最近は片付けを覚えたので見ることができなくなった光景です。絵本を通しての楽しい思い出は数えきれないくらいです。

 我が家は3歳まではテレビと距離を置いた生活をしようと決めていました。早いもので息子も4歳。絵本の楽しさに夢中の息子はテレビに見向きもしません。息子と過ごせる時間は有限、だからこそ(ただでさえ父親は一緒にいられる時間が少ないので)この時間がかけがえのないものだと感じています。

 これからも絵本を通して楽しく豊かな時間を過ごせることを願い、4歳の誕生日に「こじかコース」をプレゼントしました。ター君、これからも絵本楽しもうね!

 將4歳の誕生日に——(まつもと・みつひろ)

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