おすすめ絵本
「絵本フォーラム」第29号(2003.7.10)








『ハーキン 谷へおりたきつね』
(ジョン・バーニンガムさく・あきの
しょういちろうやく/童話館出版)

 山で遊ぶのにあきていた子ぎつねハーキンは、谷へ行き、森の番人に見つかってしまいます。そこで、地主はきつね狩りを決行。ハーキンは、わざと狩人に見つかり、沼へ導いてさんざんな目に合わせます。個性あるハーキンの表情や沼に落ちた狩人の様子が工夫を凝らした構図でユーモラスに描かれています。
(本体1400円)

『とうとうとべた』
(サラ・ファネリ作・絵
ほむらひろし訳/フレーベル館)

 生まれたてのちょうちょが飛び方を知りたくて、イタリアのレオナルドや中国のウィング先生など世界の専門家に教えを請いますが、結局うまく飛べません。家に帰って、再会したおかあさんの元へ行こうとして、羽を使って飛んでいることに気付きました。貼り絵や写真を多用した画面が美しくおしゃれな絵本。
(本体1200円)







『もりのがっしょうだん』
(たかどのほうこ作・
飯野和好絵/教育画劇)

 少年動物合唱団のクマとキツネとアナグマとハリネズミの子どもが森の守り神様に歌を捧げるために練習をしています。4ひきは自分の学校の先生の悪口を言い合って楽しみますが、合唱団の先生に「慎み深い美しい心で歌う」ように言われ、胸が痛みます。先生の悪口が愉快で、豊かな表情の動物の絵が楽しい絵本。
(本体1300円)

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